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あまり野菜を使い切る!豚汁で使える野菜は?

冷蔵庫で中途半端にあまっている野菜は、腐らせるともったいないし、だからといって料理で使うには分量が足りない…。

そんな”あまり野菜”の救世主になりそうなのが、「豚汁」です。
それでは、実際にどのようなあまり野菜が使えるのでしょうか。

豚汁に使えるおすすめ野菜

豚汁にはよく使う野菜なら、基本的に何でも使うことができます。地域差こそありますが、豚汁に入れる野菜の定番と言えば大根、にんじん、ごぼう、長ねぎあたりでしょう。根菜と良い相性であることが分かります。かぶやレンコン、かぼちゃを入れても美味しいです。


・大根
・人参
・ねぎ
・かぶ
・かぼちゃ

芋類も豚汁に入れると味が染み込んで美味しくなります。
じゃがいもや里芋、意外なところではサツマイモも甘みが豚汁の味わいを引き立ててくれます。

味の染み込みやすさではナスやズッキーニも意外と合います。
葉物野菜としてはキャベツや白菜のように煮込むと甘くなるものが向いています。

・じゃがいも
・里芋
・サツマイモ
・ナス
・ズッキーニ

豚汁は野菜の出汁が味を左右します。
その点では、きのこ類や加熱すると甘くなる玉ねぎも加えてもよいでしょう。

・玉ねぎ
・トマト
・ブロッコリー
・ピーマン

また、トマトも意外と味噌と合います。
豆類ではサッと茹でたサヤエンドウやサヤインゲンが、食感や彩りのアクセントになります。
水煮大豆やホクホクしたひよこ豆(カルバンゾー)もぴったりです。

逆に、ひと工夫必要なのはブロッコリーやホウレンソウのような青物野菜です。

下茹でしてから加えると水っぽくなり、煮込んでしまうと色が悪くなってしまいます。
電子レンジなどで蒸して水っぽさを抑えたり、食べる直前に加えたりすれば豚汁の味を損わず、見た目も保たれます。
ピーマンやパプリカのように、そのままでは硬い野菜は火であぶって皮を剥いてから使いましょう。

野菜が甘い豚汁レシピ

豚汁を作る時にありがちな失敗が、汁は旨みたっぷりなのに、なぜか具材が美味しくなくなってしまうこと。これは作り方を工夫することで、改善できます。ポイントは、旨みの残し方と引き出し方です。

以下の食材を例にとって、作り方を見ていきましょう。
材料は4人分で豚バラの薄切り肉が150g、大根が1/2本、にんじんが1本、ごぼうが1本、長ねぎが1本、こんにゃくが小さいサイズ1枚です。

まずは野菜やこんにゃくを食べやすい大きさに切ります。
大根とにんじんはいちょう切り(または短冊切り)、ごぼうは乱切り、長ねぎは斜め薄切りか小口切り、こんにゃくは手で千切ります。
この時に具材の大きさを揃えると食べやすくなります。厚みを調節したり切り方を変えたりすると均一に火を通せるでしょう。にんじんとごぼうは、皮を残したまま使えば旨みたっぷりです。

次に鍋にサラダ油大さじ2杯を引いて、野菜とこんにゃくを強火で炒めます。
旨みを閉じ込め、香りを引き出し、煮崩れしづらくなります。
ただし、まだ肉は入れません。

十分に野菜の香りが立ってきたら、1カップ弱の水を入れて全体に行き渡るようにサッとかき混ぜます。
その上に豚バラ肉を切らないで覆うように乗せたら、ふたをして中火で5分ほど加熱します。
ちょうど蒸し煮を作る要領です。
このように調理すると、豚肉が硬くならずに済みます。

さらに具材がひたひたになるまで水(800〜1,000ml)を足し、大さじ1杯の和風だしを加えて強火にかけます。
沸騰したら火を止めて10分ほど、冷まします。
つまり、この豚汁は煮込みません。
むしろ一旦冷ますことで、味が染み込みやすくなります。

最後は、食べる直前に中火で温めて大さじ4〜5杯の味噌を溶き入れ、火を止めて完成です。

あまった豚汁のリメイク


ちょっと多めに作ってしまった豚汁は、翌日以降も温め直して食べられますが、続いてしまうと飽きてしまいます。こんな時にリメイク方法を覚えておくと最後まで美味しく食べられるでしょう。豚汁にはあらかじめ味噌味がついていますが、和風、洋風、中華風などジャンルを問わずリメイクできます。

そのまま汁物として味わうなら、辛みとゴマ味を足して担々風にリメイクしましょう。
辛みはラー油で、ゴマ味はゴマドレッシングで足せば簡単です。
茹でたラーメンを入れても美味しいでしょう。辛いのが好きな方なら、豆板醤とごま油で中華風にもリメイクできます。

和風の汁物にする場合は水で練った小麦粉を団子状にして煮込むと、すいとんの出来上がりです。
また、豚汁の具材をミキサーにかけ、レンコンのすり下ろしを加えて、とろみをつけたものを温めた牛乳で溶きのばせば、ポタージュになります。

翌日以降の豚汁は、具材にしっかりと味が染み込んでいます。
この味わいを活かしたリメイクが炊き込みご飯です。汁が残っていれば一緒に、少なければしょうゆやみりんで味を足します。
カレーの具材にすると和風カレーになります。
味噌との親和性を高めるには、プラスで和風だしを加えるのがポイントです。
他にも千切りキャベツを足してお好み焼きにするのも美味しそうです。

まとめ

豚汁はあまった野菜を、自由に足せる懐の深さがあります。
あまっている野菜の量が少なくても大丈夫です。
作る時は具材の大きさを揃え、水っぽくならにように下ごしらえします。あらかじめ強火で炒めて旨みを閉じ込め、煮込まずに蒸す要領で加熱すれば具材も美味しい豚汁の完成です。

あまった豚汁は別の汁物にしたり、具材を活かした料理にリメイクできたりもします。
途中まで仕上がっているため、翌日以降の調理時間の時短にもなるでしょう。