先日、海鮮の“浜焼き“を楽しんできました♪
浜焼きの目玉は、やっぱり貝!!
立派なホタテ貝~!!
冬は熱燗と!夏はビールと!
浜焼き最高~~♡
なのですが…。
食べ終わると貝殻たちがどんどん捨てられていく…。
う~ん、勿体ない!!
そこで、今回は!
捨てちゃう貝殻を使って「貝磨き」にチャレンジしてみます♪
「貝磨き」とは?
「貝磨き(かいみがき)」とは?
その名の通り「貝殻を磨く」こと。
磨くととってもキレイになるんですって!
貝の内側がこんな風にキラキラしているの↓
見たことありませんか?
この美しい輝き「真珠層」と言います。
外側も磨くと、キラキラになるとのこと!
…それが、貝磨き♪
キラキラの真珠層
そもそも、なんでキラキラになるのか?!
それは”貝殻の構造”に秘密があるようです。
貝殻の中でもキラキラになるのは、
「真珠層」をもつ貝殻だけ!!
真珠養殖に使われている貝は…
アコヤガイ、シロチョウガイ、クロチョウガイなど。
真珠層があるから、真珠が作られるんですよね!
貝殻の構造
真珠層を持つ貝は、こんな構造なんです↓
殻皮層(かくひそう)と稜柱層(りょうちゅうそう)を削る…
すると、真珠層が見えてくる!
貝磨きはこの2つの層を削り取ればよいわけですね!
真珠層のある貝を探そう
ということで、まずは!
真珠層がある貝を見つけてみましょう!
探し方は、貝殻の内側を見れば判る♪
内側がキラキラ=真珠層を持つ貝です。
真珠層がない貝
馴染みある貝たちはどうでしょう??
アサリ、はまぐり、牡蛎、ホタテ。
内側を見てみると…↓
キラキラしていませんね…。
これらは、真珠層を持っていません。
つまり磨いてもキラキラにはなりません。
真珠層がある貝
アワビやサザエは…??
おっ!
アワビ貝の内側、キラキラだ!↓
ということは。
アワビは真珠層を持っている!
他にもサザエもキラキラでした!
貝磨きの方法と準備
貝殻は、かなり頑丈!
いきなり磨いてもダメみたい…。
表面の層(殻皮層や稜柱層)を、
洗剤で取り除いてから磨きます!
まずは材料と手順を確認しましょう♪
貝磨きの手順
1)汚れや付着物を取り除く
貝殻の表面の汚れや付着物は、
主に「たんぱく質」なんです!
たんぱく質は、次亜塩素酸ナトリウムで溶かして取り除きます。
次亜塩素酸ナトリウムで身近なものと言えば…
今回は「台所用漂白剤」を使います↓
そうそう。
次亜塩素酸ナトリウムは、
有機物を酸化反応させることで汚れが落とせる仕組み。
貝殻の表面の汚れを落としてもらいましょう~!
2)外側の層を溶かす
真珠層の外側にある殻皮層や稜柱層。
その主成分は「炭酸カルシウム」です。
炭酸カルシウムは「塩酸」に浸けて溶かします。
「塩酸」なんて、理科の実験以来だな~♪
身近な洗剤が塩酸でした!
意外にも…「トイレ用洗剤」!!↓
なんか懐かしい…。
学校のトイレ掃除はこれでしたよね!?
塩酸が水垢(炭酸カルシウム)を落とす仕組みです。
3)粗削り
薬剤に漬けたあと、荒めのヤスリで削ります。
取りきれない有機物や外側の層を
剝がし落とす作業です。
4)仕上げ磨き
紙やすりで、ピカピカに磨いていきます。
この時も、濡らした状態で磨くので
耐水ペーパーを使います。
漂白剤やトイレ洗剤を使用するので、
ゴム手袋・マスク・ゴーグルも準備忘れずに!
【貝磨き実験1】
アワビを磨いてみよう
アワビの貝殻が手に入ったので
貝磨きに初挑戦~!!
★洗剤への漬け込みは、屋外やベランダなど換気の良い場所でやりましょう
★お子さんが行う時は必ず大人の方と一緒に作業をしてください
1)汚れや付着物を取り除く
貝殻の表面は、フジツボなどの有機物がたくさん!
洗っても取れないですよね~↓
まずは、貝の表面から付着物を取ります!
最初に使うのはコレでしたね!
キッチン用漂白剤!!
2倍に薄めて漬け込みます。
ペットボトルを切ってバケツ代わりにしました♪
漬け込むこと10分…。
おぉ~!
表面の黒い層や白い塊が取れてる!
さらにタワシでこすってみたら、
付着物がポロっととれました!
なんか気持ちいい~(笑)
頑固に引っ付いている物は、
爪楊枝などで取っても良いですね!
2)外側の層を溶かす
次に、塩酸処理。
先ほど使用したものとは別のペットボトル容器を用意しましょう!
※バケツの場合も、しっかり水で洗い流して、乾燥させてから使用しましょう。
【注意】次亜塩素酸ナトリウム(台所用漂白剤)と塩酸(トイレ用洗剤)を混ぜると、人体に有毒な塩酸ガスが発生します。吸い込んで中毒になる恐れがあるため、絶対に混ぜないようにご注意ください。
2倍に薄めたトイレ用洗剤に漬け込みます。
しゅわしゅわ~と泡が立ってきました!
吸わないように注意!!
待つこと60分…。
取り出してみると…
すごっ!!真珠層が見えてる~!!!
タワシでこすり洗いしてみると…
茶色いのがどんどん剥がれてくる!
でもまだ真珠層が見えていない場所があるなぁ。
さらに追加で浸けてみよう!
反応がなかったので洗剤を追加。
60分、放置したところ…
溶けて穴が開いちゃいました(汗)
やりすぎたか~~…。
全体を濃い洗剤に浸けたのが、良くなかったみたい。
…気を取り直してっ!!
まだ稜柱層が残っているところだけ!
筆を使って、洗剤を塗り込んでみました。
薄めた洗剤だとあまり効果ないな…。
原液を直接、何度か塗ってみました!
う~ん、いいかんじ♪
真珠層がだいぶ見えてきましたね~!
3)粗削り
ここから貝を削っていきます。
ここでまた注意!
貝の粉は、吸うと良くないらしい!!
・しっかりマスク着用
・ぬれた状態で粉が舞わないように
削ってみると…
結構、力が必要だな~!!
紙やすりよりも、こんな棒ヤスリの方がやりやすいです↓
4)仕上げ磨き
だいぶ稜柱層が削れたかな?
さて、仕上げ磨きです!!
耐水ペーパーで磨いていきます。
水に濡らしながらの作業なので
”耐水”の紙やすりを用意してくださいね!
(パッケージに「耐水」と書いてあります)
だんだん目が細かいヤスリに変えて…
磨いて…磨いて…
これは、根気がいりますね…!!汗
できたっ!
どや――――!!
両面キラキラのアワビ!!
キレイ~♡♡
結構、頑張りました(汗)
【貝磨き実験2】
真珠層を持たない貝を磨くとどうなる?
真珠層まで磨き続ける…。
貝磨きは正直、かなり大変…!!(汗)
そして、アワビってそんなに身近ではない…。
もっと手軽に手に入る貝で楽しめないかな??
やってみよ~!!!
と。用意したのは牡蛎とハマグリ!
1)汚れや付着物を取り除く
まずは、薄めたキッチン漂白剤に浸けてみましょう。
アワビみたいに、付着物があるようには見えないけど…。
おや?!
ハマグリは茶色い”膜”が浮いてきてる…?
はがれそうじゃない?!
牡蛎も、明らかにキレイになってます!
付着物も取れてますね~。
ザラザラ感がなくなり
ツヤっとした光沢が出てきました!
2)外側の層を溶かす
次は塩素処理ですね。
トイレ用洗剤にも浸けてみましたが…
この通り…ボロボロ(涙)
牡蛎やハマグリは、塩酸処理しない方が良いみたい!
もう一度、別の貝殻でリトライ。
台所用漂白剤の漬け込みだけにします!
3)磨き
牡蛎は貝殻がデコボコしているし、
このままで十分キレイなので磨かずに完成!
なんか美しい~♪
ホタテは、浮いてきた茶色い膜が取れたら良さそう!
膜だけキレイに削ってみよう♪
耐水ペーパーで磨いてみます!
茶色い膜が削れたら、
細かめのヤスリに変えて磨きます!
光沢が出るまでピカピカに♪
できた~!!
おぉ~!ツヤツヤ♡
肌触りもスベスベでなんだか可愛い♪
【貝磨き応用編】
磨いた貝でアクセサリーを作ろう
丹精込めて磨いた貝たち。
美しくなった貝殻を、何かに使いたい!
そうだ♪
アクセサリーにしてみましょう!!
アワビ
全体をキレイに磨いたアワビは、
このままアクセサリー入れに♪
かわいい~♡
これは頑張る甲斐があります!!
溶けて穴が開いちゃったアワビは、
欠片にしてピアスに!!
真珠層がキレイに出ているところを使いました♪
真珠層の輝きは、
光で見え方が変わるからキレイ!
ネックレスにしても良さそうですね~♪
牡蛎
牡蛎は、形を活かしたいな~。
裏にパーツをボンドで付けて…
ブローチに!
冬は、胸元が寂しくなりがち。
自然な牡蛎の柄がアクセントになって、いい感じ♪
ハマグリ
ハマグリは、やっぱりコレ!
穴を空けてキーホルダー(チャーム)に♪
ハマグリは内側もキレイなんですよね~。
小さな小物入れに使っても良さそう!
いつもは捨てちゃう貝殻。
磨くだけでこんなにも美しくなるなんて、新発見!!
「貝磨き」ハマっちゃいそう!!
珍しいヒオウギ貝と出会ったので
こちらも磨いちゃいました♪
貝殻って一つ一つ殻が違うんです!
世界で一つだけの自然の美しさ♪
そして、貝を磨く作業は黙々と没頭…。
気分転換にもなると思います!
子どもの夏休みの自由研究や
大人のストレス発散にもピッタリ!
皆さんも是非チャレンジしてみてくださいね♪