冬の果物の代表格といえば、みかん。
「こたつミカン」のイメージを思い浮かべますよね。
実はみかんって、親子で楽しめる”食育”になる!
そしてママにも嬉しい”美肌”の効果も♪
今回はそんなみかんの『親子での楽しみ方』について、小児食生活アドバイザーや栄養士の資格も持つ、吉田万里絵さんに聞いてみました!
\ 教えてくれた人 /
吉田 万里絵 さん
<保有資格>
・小児食生活アドバイザー
・離乳食アドバイザー
・栄養士
・雑穀エキスパート
▼吉田さんプロフィール
自分の体調不良をきっかけに、子どもの頃からの食生活が将来に与える影響の大きさを実感しました。
アレルギー体質の我が子の育児や、保育園での勤務経験から、「できるだけ、素材そのものの、素朴な味わいを感じてもらいたい」、「みんなが一緒に食べられるもの、食べられる場を広げていきたい」という思いから、食に関わる活動をしています。
▼みかんの思い出
家族旅行で、愛媛県を訪れたときのこと。道の駅で売られているかんきつ類の種類があまりにも多く、びっくりしました!地元の方による採れたてみかんを食べ比べられるという、関東ではなかなか味わうことのできない贅沢な体験でした。
― 質問1 ―
吉田さんおすすめのみかん品種は?
みかんにもいろんな品種がありますよね!
私が訪れた愛媛県には、たくさんの美味しいみかんがあります。
≫ 愛媛の柑橘の種類
”子どもと一緒に楽しむ”なら、やはり「温州(うんしゅう)みかん」がオススメですね!
外皮が薄く、小ぶりサイズなので、子どもの小さな手でもむきやすいです。
果肉を包んでいる袋が薄く、種が入っていないことも、子どもにとって食べやすいポイント!
温州みかんで、手指を使って食べようとする意欲や豊かな味覚を育んでほしいな、と思います。
また温州みかんなら、家族みんなで一緒に分けながら食べることができます。
お父さんやお母さんのみかんと味を比べたり、房数の多い少ないを比べながらワイワイ食べるのは、子どもにとって楽しい時間です。また、みかんを人に分ける・数を数えることで、お子さんの心も豊かに・知識も自然と身についていく『食育』になるかと思います。
◆温州みかんとは?
「みかん」とは皮がむきやすい小型のかんきつ類の総称ですが、一般的にみかんと言えば、多くの方がイメージするのがこの「温州みかん」です。かんたんに手で皮が剥けて、甘くて種も少なく食べやすいのが特徴です。温州みかんにも数多くの品種やブランドがあり、その総称でもあります。旬は9月から12月。
― 質問2 ―
おいしいみかんの選び方のコツ・ポイントを教えてください
まずは産地を確認しましょう。柑橘王国である愛媛県などは、おいしいみかんが作れる気候・土地だからこそ、生産量が多いです。好みの産地を選ぶというのもポイントですね!
また美味しいみかんは、皮の色が濃くてハリがあります。
皮と実の間のすき間も大事なチェックポイントです !
皮と実がピッタリくっついているようなみかんは味が濃く、ふかふかして離れているものは味が薄いことが多いですね。
また皮に見えるつぶつぶ(油泡と言います)は、粗いよりきめ細かい方が、みかんの美味しさが凝縮されていて美味しいです!
― 質問3 ―
みかんの皮の上手な剥き方テクニックや楽しみ方を教えてください
みかんの皮は、ヘタの反対側からむく人が多いと思います。
が、みかんの果実についている白い筋(アルベドと言います)は、ヘタからむくと取り除きやすくなるんです。
ただしこのみかんの白い筋は、食物繊維などの栄養が多い部分。なので我が家では、白い筋はなるべく取らないで食べることが多いです。
また、みかんの皮むきでおもしろい方法が、”皮ごと熱湯につける”テクニック!
白い筋が皮に張り付いて、つるんとキレイに剥くことができますよ!
これは果肉の表面のペクチンという成分が、熱に弱いことを利用したテクニックです。
つるんとむいたみかんを冷やしてお皿に盛れば、それだけで映えますね!年末年始のパーティーシーズンにもピッタリのおもてなしになりますよ。
― 質問4 ―
みかんって美肌効果があるってホントですか?
みかんに含まれるビタミンCは、皮ふや粘膜の維持、コラーゲンを構成するアミノ酸の生成にも欠かせません。
また、活性酸素の働きを抑える作用を持つ『抗酸化ビタミン』でもあるんです!活性酸素が増えると、老化が進んだり、病気の原因になったりすることがあります。
酸化を抑え、肌を健康に保つ働きがあることから”みかんには美肌効果がある”と言われているのですね!
ママにもおすすめの果物です。
― 質問5 ―
みかんのお勧めの食べ方・アレンジ方法はありますか?
【ホットみかん葛湯】
みかんの果汁と葛(くず)で作る、温かいみかんジュースです。
よく洗ったみかんを横半分に切り、果汁を絞り出し、小鍋に入れて、葛を溶かしてから火にかけます(弱~中火)。とろみが出てくるまで、焦げないように、ヘラなどでかき混ぜ続けるのがポイントです。
みかんは温めると甘みを感じやすくなるので、酸味が強いみかんを使っても美味しいですよ!
【ドライみかん】
よく洗ったみかんを5mmくらいの輪切りにし、オーブンで焼いて作ります。
途中で裏返しながら、100~110℃程度で90分前後加熱(予熱なし)。厚過ぎるとなかなか水分が飛ばず、薄過ぎると焦げやすくなるので、厚みをそろえるのがコツです!水分が残らないよう、しっかり乾燥させてくださいね。
乾くと保存が効くだけでなく、味が凝縮されるので、食べきれないみかんや、味が薄いみかんを使うのがおすすめです。溶かしたチョコレートでデコレーションしても◎。
― 質問6 ―
ママと子どもが一緒にみかんを楽しめるおすすめの方法を教えてください
小さい子でも、興味を持っているようだったら、みかんの皮むきにチャレンジさせてあげると良いと思います!
最初は大人が切り込みを入れて、できるようになったら少しずつステップアップしてあげましょう。子どもの「できた!」という体験を大事にしたいですね。
その際は、みかんをよく洗ってあげてください(皮ごとかじることもあるかもしれないので)。
のどを詰まらせることのないように、食べ終わるまで、しっかり大人が見守ってくださいね!
みかんは、離乳食初期(0歳5~6ヶ月頃)から食べることができます。
生でも問題ないことが多いと思いますが、始めのうちは、加熱するのが安心です。加熱する理由は、衛生面・アレルギーのリスクを下げる、また酸味も和らげられるためです。
白湯で薄めてあげると、より食べやすくなると思います。そして、初めての食材はごく少量から!これは、みかんに限らず、離乳食全般で大事なことですね!
― 質問7 ―
最後に…愛媛のみかんってなぜ美味しいのでしょうか?
かんきつ類の生産が日本一の愛媛県では、温暖で温かい日が多く水はけの良い急斜面で、みかんが栽培されています。
「3つの太陽(太陽の光・段々畑から照り返す光・海から照り返す光)」と、海風によってもたらされる海水のミネラルが、美味しさのポイント!
みかんは、小さい子でも食べやすく、親子で楽しめるフルーツです!子どもの成長に合わせて食べ方を工夫してみてください。そして、愛媛県では様々な種類の柑橘が作られているので、親子で旬のみかん探しをするのも楽しいですよ!
\愛媛県のかんきつについてはこちら/
愛媛かんきつ部
≫ https://www.kankitsu.aifood.jp/