冬に旬を迎える「大根」。
料理法で全く違う美味しさに変化してくれます!
今回は、そんな『大根料理』を追及します♪
自分好みの大根おろしの作り方
大根といったら、大根おろし。
焼き魚や卵焼きに添えたり、そのまま食べても美味しいですよね!
大根を「おろすだけ」で作れる大根おろし。
だけど、おろし方で味は変わるんでしょうか?
- おろす力はどれくらい?
- 大根の向きってどっち?
次のような実験してみましょう!
< 大根おろし実験① >
力の強さ&おろし方で違いが出るか?
力の強さで、味や食感に変化がでるのかな?
「力強く一定方向」VS「優しく円を描くように」
まずは、これを比較してみましょう!
力加減に差がでるように、男性の力で強くおろしてみました。繊維を断つように、一定方向でおろします。
こっちは女性の力で、円を描くようにおろしていきます。そんなに力は使わず、やさーしくやさしく。
おろしたては、どちらも辛い!
他の味を感じにくいので、辛さが落ち着くまで放置。
食感もわかるように、汁を切ってみました。
見た目でも、違いがわかりますね。
アップで見てみると、こんな感じ↓
力強くおろした方は、粒が粗め。
優しくおろした方は、細かめで水分も多め。
食べてみた結果がコチラ!
味(辛味、甘味、旨味など) | 食感 | |
---|---|---|
力強く 一定方向 | しっかり辛味がある 少し甘みもある | ザラザラな食感 噛むとシャキシャキ |
優しく 円を描く | 辛味は控えめで甘みがある 旨味を感じる | キメが細かく、フワッと溶ける |
同じ大根ではないみたいに、味はハッキリと違いがでました!
使いたい料理や、好みで変えると良さそう。
\ 結論 /
- 食感や辛みを味わいたい →「力強く一定方向におろす」
- 辛味が苦手・ふわふわがお好み →「優しく円を描くようにおろす」
< 大根おろし実験② >
おろす向きで違いが出るか?
次は「繊維を断つように」VS「繊維に沿って」
味が変わるか検証します。
どちらも女性の力で、一定方向におろしていきます。
これも、汁を切って辛味が落ち着くまで置いてみました。
見た目にも、すこし違いがありますね↓
繊維に沿っておろした方が、繊維が長く残ってます。
味や食感は、コチラ!
味(辛味、甘味、旨味など) | 食感 | |
---|---|---|
繊維に 沿って | 甘いが旨味が少ない 噛むと辛味をツーンと感じる | 繊維が残っていて 噛み応えがある |
繊維を 断つように | ピリッとした辛味がある 旨味もあり 噛むほどに甘みも感じる | ザラザラした食感 |
繊維に沿っておろすと、繊維が残ったまま。
噛んだ時に、初めて辛味がでてきます。
辛味成分が揮発しにくいので、辛さは長持ちしそうです。
\ 結論 /
- 噛むほどに辛味を味わいたい・辛みを長持ちさせたい →「繊維に沿っておろす」
- 最初にピリッと、甘味や旨味も味わいたい →「繊維を断つようにおろす」
大根おろしの汁の使い方
大根おろしの汁って、どうしてますか?
捨てちゃうのは、もったいない!
大根は、おろすと細胞が壊れるので、栄養や旨味がたくさん出ます。
つまり!
大根おろしの汁には、栄養や旨味がたっぷり♪
これは、有効活用しなくては!
<大根おろし汁の使い方①>
たんぱく質分解酵素を活用
大根おろしの汁で漬けると、お肉が柔らかくなる
大根には「プロテアーゼ」という
たんぱく質を分解する酵素が含まれています。
たんぱく質の多い肉を、大根の汁で漬けると…
このプロテアーゼが働いて、柔らかくなります!
やってみましょう!
鶏むね肉を大根おろしの汁に1時間漬けてみました。
焼き比べてみたところ…
大根の汁に漬けた方が、確かに柔らかい!
大根の旨味も加わって、
味も美味しくなっている気が!!
<大根おろし汁の使い方②>
でんぷん分解酵素を活用
おろし汁を少し入れて炊くと、古米も美味しくなる
大根には、でんぷんを分解する酵素「アミラーゼ」も含まれています!
米のでんぷんが分解されて、
ごはんの甘味も強くなるのだとか。
米2合に、大さじ1くらい入れるだけでOK!
お米が古くなってしまったら是非やってみて。
<大根おろし汁の使い方③>
旨味を活用して出汁に!
大根おろしの汁は、出汁になる
大根おろしの汁に溶け出た、旨味を活用!
スープや味噌汁の出汁代わりに、おろし汁を使うと
大根の旨味で美味しさ倍増!
蕎麦やうどんのつゆに入れたり、鍋のベースに使うと深い味わいになりますよ!
大根おろし汁活用のコツ
酵素を最大限摂り入れたいなら、おろしてすぐに使うのがオススメ。
出汁としての利用なら、冷凍保存しておくと便利です。
チャック付きの保存袋に入れておくと、大根の匂いもそんなに気にならない!
しみしみ大根を作るコツ
大根の代表的料理、煮物!
せっかくなら、中まで染みたの煮物を作りたいですよね!
実証実験①
皮を厚めに剥くと染みやすい?
まずは、皮の剥き方から検証!
大根の煮物の基本、「皮は厚めに剥く」。
厚めに剥くと本当に染みやすいんでしょうか?
実験してみましょう!
沸騰させた調味液の中で、煮ていきます。
調味液は、出汁、酒、砂糖、醤油、みりんを混ぜたもの。
― 20分後 ―
調味液から出して、大根を切ってみました。
どのくらい染みたか、断面で見てみましょう!
厚めに剥いた大根は、中の方へグラデーションで色が入ってます。
もっと、近くで見てみましょう!
皮だけ剥いた大根は、線のように着色してます。
何かで隔たれているようにも見える…。
これは皮の内側に繊維のかたいところがあるから。
赤い大根でみると、わかりやすいですね。↓
縦に繊維が入って固いので、出汁が染みにくかったようです。
厚めに剥いてあげると、固い繊維に邪魔されないので
調味料が染みやすくなったようです!
\ 結論 /
- 硬い繊維を取り除くように、皮を厚めに剥くと味が染みやすい!
実証実験②
下茹ですると染みやすい?
大根の煮物の基本「下茹でをする」。
臭みを取るために米のとぎ汁で、下茹ですることもありますよね。
今回は、染み具合の検証なので水で茹でます。
実証実験1と同じく、沸騰させた調味液で20分煮てみました。
切った断面を見てみると…
下茹でした方は、ほんのりですが中まで色が入ってます。
白いところも、透明感がありますね。
下茹でしていない方は、火は中まで通ってるんですが
白いままで、端っこだけ色が入ってます。
さらに!
出汁から出した状態で、1日置いてみたところ…
下茹でした方は、ほぼ真ん中まで染みてますね!
調味液から出してあったのに、この違い。
下茹でしておくと、中まで細胞が柔らくなっているので、調味液も染み込みやすいようです!
\ 結論 /
- 下茹でした方が、細胞が柔らかくなるので味が染みやすい!
実証実験③
一度冷ますと染みやすい?
煮物は、冷えるときに味が染みるって言いますよね。
長時間煮るよりも、染みるのでしょうか?
同じ鍋で煮て、ひとつは煮汁に浸けて冷まし
もうひとつは、1時間煮続けてみました。
結果は、この通り!
長時間煮込んだ方が、色は濃いけど中は真っ白!
冷ました方は、グラデーションになってる!
つまり、味が中のほうまで染みているってことです。
味は、長時間煮込んだものは、少ししょっぱくなってしまいました。
それに、柔くなりすぎて煮くずれもしちゃってました…。
\ 結論 /
- 長時間煮込むよりも、一度冷ました方が味は染みやすい!
実証実験④
冷凍した大根は味が染みやすい?
冷凍の大根は、凍ったまま調味液で煮ていきます。
煮ること20分…。
びっくりするほど中までしみしみ!!
そして、柔らかーいです。
大根じゃないみたいに柔らかすぎる食感。
箸で押すと、煮汁がじわじわ染み出るほど。
個人的な感想ですが…
大根の食感が好きな人には、あまりお勧めはできないかな?
口の中でとろけるような食感が好きだったら、試してみる価値ありです!
\ 結論 /
- 冷凍した大根は、染みやすく柔らかくなる!
さまざまな大根料理
大根は、調理方法で食感や味が変わるので、様々な料理で楽しめます♪
我が家の大根料理レパートリーを、料理法別でご紹介します!
大根を生のまま使う料理
干したり、塩もみすると、食感が変わって美味しいですよね。
醤油漬けや甘酢漬けなど、様々な漬け方があります。
和風な料理に偏りがちな大根ですが、マリネやナムルにしても美味しい!
色んな味に染まる大根だからこその楽しみ方ですね。
大根を焼く料理
大根は焼いても美味しい野菜。
焼き目を入れたり、ニンニクソースで作るとお肉に負けない美味しさ!
大根だけでは、物足りないなら豚バラスライスを巻いて焼いてみて。
お弁当にもピッタリなおかずになります。
大根を煮る料理
出汁だけで煮ても美味しい大根。
シンプルだけど、大根のおいしさを味わえる料理。
大根は、お味噌との相性もいいので、醤油味の煮物に飽きたら味噌味も試してみて。
大根を揚げる料理
大根にパン粉をつけて揚げただけ。
厚めで作るなら、下茹でしておくと簡単に揚がります。
フライドポテトと騙されちゃう??
ニンニクと醤油で下味をつけると、最高のおつまみ!
大根おろしを活用した料理
寒い時期に食べたくなる料理。
白身の魚でも美味しく仕上がります。
大根おろしに片栗粉を少し入れて焼く中国の料理。
刻んだ大根や葉っぱを入れると、噛み応えが合って美味しくなります。
大根の皮を活用した料理
皮も美味しさや繊維がたっぷりです。
少し硬いので、細かく切ったり、炒めるのがポイント!
繊維を断つように、千切りするのがオススメ!
塩もみすると嵩も減って食べやすい。
他には、きんぴらもオススメです。
○○の代わりに大根!
お豆腐の代わりに、大根を使用。
食感もあって、味もしみるのでマーボー豆腐よりも好評!
これまた、お豆腐の代わりに。
大根の煮物が余ったときに、作る料理。
煮汁をあんかけにすれば全く違う料理に大変身。
餃子の皮の代わりに、薄くスライスした大根を使用。
塩をかけて水分を抜くと、大根が軟らかくなるので包みやすくなります。
色の大根と合わせて作ると、見た目も華やかですよね♪
大根料理、食べたくなりましたか?
私は田舎暮らしを始めてから、この冬だけで合計20本くらい大根を食べました。
今は、カラフルな大根もたくさんあるので、いろんな料理で試してみてくださいね!