みなさんは漬物って、よく食べますか?
最近ではあまり食べない人も多いとか…。
お漬物は保存もきくし、とっても便利!!
今回は「お漬物」の作り方や魅力に迫ります!
お漬物の基礎知識
生産者おまかせの野菜セット。
「一度に野菜食べきれないな~」
ってことはありませんか?!
そんな時にオススメなのがお漬物にする方法!!
そもそもお漬物とは?
お漬物と聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか??
漬物の定義はこうです↓
「漬物」とは?
食材を、塩などに漬けたものを指す
広義では野菜だけでなく、魚介・肉なども含むんですって!
つまり。
明太子や塩辛、味噌漬けの肉や魚も漬物!!
くさや・からすみ・酒盗も漬物とは!
驚きました~。
でも、この記事では「野菜」のお漬物に絞りますね!
漬物は発酵食品?
発酵が専門分野な私。
「お漬物も発酵食品でしょ?」とよく聞かれます。
ここでクイズです!
お漬物は全て発酵食品である
< ヒント >
発酵食品に該当するか
漬物の作り方を考えてみてね!
答え ×
漬物には発酵を伴うものもありますが、
発酵を伴わない漬物もあります!
なので、全ての漬物が発酵食品とは限りません。
発酵させる漬物の多くは、塩漬けにして水分を抜き、乳酸菌などの働きで旨味と独特の香りを出します。
塩分は高め。
それにより保存性を高めているのです。
でも放っておくと発酵が進み、乳酸菌が増え、酸っぱくなっていきます。
酸っぱくなったものも美味しいんですけどね!
そういう意味では少し手がかかるのかもしれません。
こちらは調味液に漬けて味をつけます。
発酵しているわけではないので、長期保存には向きません。
でもバリエーション豊富で、何より簡単!
まず初めてみるなら、
発酵を伴わないお漬物がオススメです。
自分のライフスタイルに合わせて
好みの味で作ってみてくださいね!
日本全国のお漬物の種類
日本は漬物天国と言われます。
全国の代表的な漬物を見てみましょう!
私が食べたことのあるほんの一部のものですが…。
漬け方もいろいろ。
塩、醤油、味噌、麹、ぬか、酒粕など。
味も甘いものから、しょっぱいもの。
酸っぱいものまでさまざま。
\ いくつ知っていますか? /
- いぶりがっこ(秋田)
- ナスの花ずし(秋田)
- 印籠漬け いんろう(東北)
- 三五八漬け さごはち(東北)
- しゃくし菜漬け(埼玉)
- ごさい漬け(茨城)
- べったら漬け(東京)
- 鉄砲漬け(千葉)
- ふすべ漬け(山形)
- 赤カブ漬け(中部・北陸)
- かぶら寿司(北陸)
- べっこう漬け(新潟)
- ナスの泥漬け(新潟)
- 菊山椒(新潟)
- 野沢菜漬け(長野)
- 菜の花の黄金漬け(滋賀)
- 守口漬け(愛知)
- 奈良漬け(関西)
- 千枚漬け(京都)
- 酢茎漬け すぐき(京都)
- くき漬け(三重)
- 広島菜漬け(広島)
- 寒漬け かんづけ(山口)
- 高菜漬け(九州)
- 山川漬け(鹿児島)
- ジージキ(沖縄)
塩を使わない、珍しい漬物もあります
- すんき漬け(長野県)
-
塩を使わない珍しいお漬物。
前年漬けたものを種にして乳酸発酵をさせるので、とても難しい。
甘酢に漬けるピクルスもありますよね!
世界を見回すと、乳酸発酵させた漬物がたくさんあります!
他にも…
ザワークラウト、ザーサイ、キムチ、メンマなど。
どれも長期保存させるための知恵が詰まっています。
お漬物の世界は意外と深いんです!!
お漬物は体に良い?悪い?
お漬物と言うと…
「塩分が多そう。身体に悪いのでは?」
と思っていませんか?
確かに、保存性を高めるために塩分が必要です。
最近は浅漬けのように、塩分の少なめのものが好まれる傾向も…。
でも、ちょっと待って!
漬物にはこんな良いところも!
漬物にすることの多い野菜は、
食物繊維・ビタミン・ミネラルが多く含まれています。
これらは、余分な塩分を排出するための成分。
うまくできています!笑
野菜不足の現代日本人は、適量を食べるのは、むしろ良いことだと思われます。
(もちろん食べ過ぎて塩分過多にならないようにご注意)
サラダが苦手な人もお漬物なら食べやすいかと。
また、味があるのでそのままトッピングにもなりますよ!
お漬物は、しっかり噛むことになります。
ポリポリポリ…。
たくあんを食べるといい音がしますよね。
このしっかり噛むということが、実は重要!
消化吸収を助け、脳の活性化にも良いとか…。
お漬物の作り方~初級編~
すぐに実践できる、簡単なお漬物をご紹介します。
- Q 漬物って専用の容器が必要?
-
A 壺のような専用容器は必要ありません!
ジップ付きの保存袋・蓋のできるプラスチック容器でOK。
袋で漬けると漬け汁が少なくてもできますよ!
ただ、こぼれないように注意してくださいね。
(庫内が大変なことになったことがあるんです…汗)
塩水漬け
海水とほぼ同じ3%の塩水に野菜を漬けます。
水100ccにつき塩3gが基本。
<作り方POINT>
野菜を切ってただ塩水に漬けるだけ!
・塩水の量は野菜が浸るぐらい
・漬けて数時間で食べられます
昆布や唐辛子を一緒に入れるといいですよ!
大葉やしょうがを入れたり、アレンジ可能♪
※保存期間:冷蔵庫で数日
塩昆布漬け
切った野菜と市販の塩昆布を一緒に漬けるだけ。
和え物みたいな感じです。
<作り方POINT>
ジップ付きの袋に入れて少しもみこみ、冷蔵庫へ
・塩昆布の量は好みで調整してください
・白ごま、ごま油、梅干しなどを足しても美味
例)
野菜=250g
梅干し・塩昆布=各10g
※保存期間:2~3日で食べきるように
味噌漬け
少しテイストを変えて、パプリカを漬けてみました。
<作り方POINT>
パプリカ1個に対して味噌・みりん各大さじ1。(水分が出るので少なめに見えますが、この量で大丈夫)
・半日ぐらいで食べられますが、1~2日漬けると味がなじんで美味しいですよ!
・使用する味噌によって味が変わります。少し甘めの味噌の方が美味しく漬かります
ピクルス
好きな野菜をピクルス液に漬けるだけ。
市販のピクルス液がいろいろあります!
最初はそれを使うといいかも。
<作り方POINT>
・ハーブやスパイスを一緒に漬け込むと、また一味違った風味に!(ローリエ、黒胡椒、スターアニス、タイムなど)
爽やかな風味をつけたくて、この時はコリアンダーとオリーブオイルをプラス。
※保存期間:冷蔵庫保存で1週間ほど
【基本のピクルス液分量】
●酢 100cc ●水 100cc
●砂糖 30g ●塩 5g
※お好みで増減してくださいね!
※少し加熱して砂糖と塩を溶かしてから漬け込みます
ただし、ピクルス液を加熱しすぎると酸味がとんでしまうので注意!
酸味が苦手な方は多めに加熱してもOKです。
~ ピクルス応用編 ~
同じピクルスでも野菜の形を変えると…
飾り切りや型抜きをして漬け込むだけで、可愛くなりますね!!!
おもてなしにも良さそう。
お漬物の作り方~中級編~
もう少し手をかけてみましょう。
赤かぶ漬け
こんな美味しそうな赤カブが手に入ったら…
甘酢漬けがオススメ!
甘酢に数日漬けるとキレイな色に仕上がります。
<参考分量>
・赤カブ 250g ・砂糖 25g
・塩 5g ・米酢 25g
※調味液は少し加熱して砂糖と塩を溶かします
この場合、葉っぱは漬けません。
水分と雑菌の問題があるからです。
紅白のかぶのお漬物は、華やかでいいですね!
赤かぶは少し甘めに漬けると美味しいですよ。
千枚漬け
聖護院かぶや聖護院大根が手に入ったら是非!
見つけてきた聖護院大根。大きいんですよ~。
これで約1.5kgあります↓
こんな簡単な方法でも充分美味しくできます♪
<参考分量>
・聖護院大根 1500g ・砂糖 130g
・塩 35g ・米酢 120cc
①半割にしてスライサーで薄くスライス。
お好みで、昆布と唐辛子を間にはさみます。
②重ね終わったら調味料をドサッと入れます。
水分が上がってきたら、時々混ぜるだけ。
我が家には白い砂糖がないので、
色が茶色っぽくなってしまいました…。
本来はもっと白く仕上がるはず!
お好みでスライスの厚みを変えてくださいね。
柚子大根
<参考分量>
・大根 500g ・砂糖 50g
・酢 50cc ・柚子 1個
※お好みで甘味・塩味・酸味を上手に調整してください
①大根を拍子木に切って軽めの塩(小さじ2くらい)で水分を出します。水気を絞ったら大根を容器に詰めます
②甘酢・刻み柚子・柚子の果汁で漬けます。漬けていると水分が上がってくるので少なめの甘酢でOK!
柚子たっぷりが美味しいですよ!
べったら漬け風・かぶら寿司風
麹好きの私は甘酒の濃いもの(甘麹)を作り、
塩麹と合わせて漬け込んだりします。
大根を漬け込むとべったら漬け風に!
かぶにサーモンを挟んで漬け込めば、かぶら寿司風!?
漬物を手作りするメリット
自分で作れば味も調整できます。
そして、余分な保存料なども入りません!
でも保存料等を使わない分、
早めに食べきるようにしてください。
食べる分だけその都度漬けるのが一番!
慣れてきたらぬか漬けや水キムチなどもお勧めです!
お手入れが必要なので、少し覚悟が必要かもしれませんが…。
ユネスコ無形文化遺産でもある和食。
様々な日本料理の中に、必ずと言っていいほど香の物(=お漬物)が含まれています。
縄文時代から絶えることなく伝わってきた
日本の大切なお漬物文化。
是非取り入れてみてくださいね!
季節季節の野菜をいろいろな味で漬けて
お漬物ライフを楽しみましょう!