紫の野菜って、最近多いですよね~!
サラダに入れるだけでぐ~んと美味しそうになります♪
紫の色素については以前研究しました。
今回はもっと「紫の色素」について深掘りしてみたいと思います!
自由研究としてお子さんと一緒に
楽しむのも良いですね~♪
紫色素アントシアニンの不思議
野菜の色ってとってもキレイですよね!
赤、黄、オレンジ、白、緑、紫…。
この野菜の色や香りなどの成分は
ファイトケミカルスと呼ばれます。
「ファイトケミカルス」とは?
「ファイトケミカルス」とは、植物が身を守るために作り出しているもの。
なんかわかりにくい…。
でも、これは聞いたことがあるのでは?
・イソフラボン・カロテン・リコピン・カプサイシン など
これらもファイトケミカルスの一種!
実は身近にたくさんあるのですね!!
◆紫野菜の色素は何?
ナスや黒豆、紫人参や紫玉ねぎなど。
これらの紫色は「アントシアニン」
というファイトケミカルのひとつ。
ちなみに、ぶどうやブルーベリーも
アントシアニンが含まれます。
この色素、抗酸化力が高い上に、とても面白いんですよ~!!
酸性、アルカリ性で色が変わるんです!
<アントシアニン溶液の特性>
・中性=紫
・酸性=赤
・アルカリ性=青(緑)
理科で習ったリトマス試験紙みたい♪
アントシアニンの色変化
これらのハーブティーもアントシアニンを持つ仲間です!
・バタフライピー
・ブエウーマロウ
バタフライピーを淹れてみましょう!
淹れた直後はきれいな青。
そこにレモン果汁を1滴。
パッと紫に変わりますね!
さらに数滴入れると…
優しいピンクに~♡
このアントシアニンの色変化。
上手に利用すると、2層のドリンクも作れちゃいます!
とってもキレイ♡
目で見て、すぐにハッキリ判るので
お子さんと一緒に楽しめますね~!
アントシアニンの色変化で、
他にはどんな事ができそうかな?
いろいろ挑戦してみたいと思います!
アントシアニン溶液の作り方
お手軽でたくさん作れるのは、「紫キャベツ」を煮だす方法です!
さっそく、紫キャベツを購入♪
半分もあれば大丈夫かと。
見てみて!
ちゃんと芯に切れ目が…。
芯に切れ目を入れることによって
保存期間がグンとUPするんですよね!
八百屋さんでも実践しているんだ~!
以前、食オタ仲間の豊岡さんが、キャベツ保存の実証実験をしています
紫キャベツ溶液の作り方
・紫キャベツ 100g
・水 300cc
カットした紫キャベツを約10分煮だす
キャベツ100gって、だいたいこれぐらい↓
これをザクザク切って、お鍋で約10分煮込むだけ!
火加減はふつふつする位。
見て見て!!こんなに色が出ています!!!
キャベツを取り除いたら、紫キャベツ溶液の完成です~♪
取り出したキャベツは、捨てないでくださいね!!!
あとで美味しく頂きますよー!
さぁ、できました♪
濃~い(黒にも見える)紫の
アントシアニン溶液が作れました。
酸性・アルカリ性をチェックしよう
紫キャベツから作ったアントシアニン溶液。
これを使った色の変化で、
酸性かアルカリ性かチェックできます!
炭酸水は?
この時、飲んでいた「炭酸水」。
酸性なのかな?
アルカリ性なのかな?
紫キャベツからとった溶液を混ぜて、
チェックしてみましょう!
・水道水
・炭酸水
同量を入れてみると…
お!色が変わった!!
炭酸水の方が、赤よりの色に変化!
水道水はほぼ色は変わりません。
ということは、炭酸水って
やっぱり弱酸性なのね。
納得~!
ほかにも、いろんな飲み物をチェックしてみても面白いですね!
酸性・アルカリ性を見つけよう
さぁ今度は、本格的に色の変化を見てみましょう!
自宅にあるもので、酸性・アルカリ性は見つかるかな?!
この5種類を準備しましたよ♪
・クエン酸
・レモン果汁
・米酢
・にがり
・重曹
試験管も準備して、実験気分♪
酸性かアルカリ性か、予測は…。
私の予想
<酸性と思われるもの>
クエン酸・レモン果汁・米酢
<アルカリ性と思われるもの>
にがり・重曹
それぞれ試験管に同量の紫キャベツ溶液を用意。
ここに実験体を入れていきます!
まずはクエン酸を、一番左にパラパラ~っと。
続いて、レモン果汁を隣にポタポタっ…。
あっ!
クエン酸を入れた一番左が赤く変化していますね!
続けてどんどん入れていくと…
それぞれ色が変化!
わかりやすいように
少量にして見てみました!
キレイな色~!!
グラデーションができました!!!
最も酸性に傾いたのは、クエン酸。
最もアルカリ性は、重曹でした。
こんなに簡単に自宅で遊べるなんて…。
ちょっと感動!
紫キャベツ液実験~入門編~
ここからは、紫キャベツ溶液でいろんな実験をしてみたいと思います。
まずは入門編です!!
実験1:色が変わる魔法の焼きそば
魔法のように色が変わる焼きそばを作ってみましょう!
鍋に紫キャベツ溶液と麺を入れて
炒めます(油は入れません)
しばらくすると、色が大変なことに!
麺が青い!!!
ちょっと怖い…汗
青になるということは、
焼きそばの麺はアルカリ性ですね!
でも、レモン果汁を少量かけると…
おお~!!
あっという間にピンク色に変化!!
なぜ麺が青からピンクに?
焼きそばの麺には
「かんすい」が使われています。
麺の風味とコシを出すのに
欠かせないのが、この「かんすい」。
「かんすい」がアルカリ性だから、
麺が青くなったんですね!!
レモン汁は、酸性。
なので、ピンクに変化したというわけ!
(お酢でもOK)
ソースをかけると、
普通の焼きそばになるので注意!笑
塩味で試してみてね!
手品みたいでしょ?
お子さんが喜ぶこと、間違いなし!
実験2:カラフル卵&恐竜の卵
紫キャベツ溶液とうずらの卵で
色の変化を楽しみたいと思います!
クエン酸・レモン果汁・重曹を、
紫キャベツ溶液に加えて色を作ります。
※注意※
重曹・クエン酸は清掃用ではなく、食用を使ってくださいね。
◆カラフル卵
このカラフルな溶液に、茹でたうずらの卵を漬けます。
半日ほど漬けてみると…
おぉ~!色がついた!!!
とってもカラフルで可愛い~♪
あれ?でも…
液の色と卵の色が少しかみ合わない…。
卵の白身がアルカリ性なんですね!
だから青っぽくなるのかな~?
◆恐竜の卵
お楽しみをもう一つ。
茹でたうずらの卵、
漬ける前に殻にひびを入れます!
わりと大胆にヒビを入れて大丈夫。
少しめくって漬けてもいいですよ!
そうして1日漬け込むと…
殻をむいたら、まだら模様が!!
恐竜の卵だーーー!
いろんな色の恐竜の卵を
作ると可愛いかも!
ちょっと宝石にも見える♪
紫キャベツ液実験~発展編~
きっと液はまだ余っていますよね!
もう少し発展して、
色の変化を楽しんでみましょう♪
実験3:色が変わる花
紫キャベツの溶液を使って
色が変化する花を作ってみます!
準備するのは100均でも売っている
コーヒーフィルター。
気を付けるのは白いタイプを選ぶこと。
左の茶色ではなく、右の白いもので↓
サイズは1~2杯用でも2~4杯用でもお好みでOK!
①紫陽花(あじさい)
1枝のあじさいの花を作ります。
私は小さいサイズを9枚用意。
使う枚数は好きなだけどうぞ!
ごわごわするのでサイドだけ
ハサミで切り取ります。
ゆる~く巻いた方が良さそう。
形を整えたら下をねじって止めます。
液をしみこませたり、乾かしたりすると
形は変わるのでだいたいでOK!
9枚束ねるとこんな感じ!
紫陽花をイメージしながら~♪
全部に溶液をしみこませ、
乾かしますよ~!
キッチンペーパーの上に置いて
3~4時間ぐらい自然乾燥。
乾いたら全部を束ねて形を整え、
輪ゴムやテープなどで止めます。
紫のアジサイができた~!!
さぁ、ここからが本番!!
色が変わるお花です!
この2つを用意します。
●お酢またはレモン果汁
●重曹を水に溶かしたもの
今回は水 50ccに対して重曹5gを入れました。
(多めなのでこの半量でもいいかも?)
綿棒によくしみこませて、
乾いたフィルターにつけると…
わ~、ビックリ!
色が変化!!!
できあがりはこんな感じ♪
私こういう色合いが大好き!
実際の紫陽花も土壌のPH(ペーハー)で
花の色が変わるんですよ。
酸性の土地だとピンクの花、
アルカリ性の土地だと青紫の花色に!
自然の神秘ですね~。
②バラの花
花の内側は小さいフィルター、
外側は大きいフィルターで挑戦。
サイドと下の2カ所を切り取ります。
花びららしくするために、
折りたたんで上の部分を丸く切ります。
だいたいで大丈夫!
広げるとこんな感じ。
ゆる~く巻いて
様子を見ながらもう1枚も重ねます。
根元をねじって、止めたらバラの形に!
紫陽花と同じように液につけて乾かし、
好きな色に変化させます!
いろんな色のバラの花が作れそう♪
③朝顔
夏休みの花、朝顔を作ってみます!
フィルターの下を切り取ります。
朝顔なので、中心部分を白く残したい。
溶かしたロウを使います!
ロウを塗った部分は、
紫キャベツ溶液が染み込まないので、
白く残るんです!
ロウソクの火に注意して、
要らない歯ブラシで塗りましょう!
ロウを塗るのは、白くする中心部分。
フィルターを広げて下をつまみ、
朝顔らしく整えてテープなどで止めます。
あとは同じように、
紫キャベツ溶液に浸して乾かすと…
朝顔になりました!!!
色を変化させると、こんな感じ♪
紫だけ・青だけ・ピンクだけも
可愛いかもしれないですね!!
④カーネーション
フィルターを3枚用意。
サイドと下の2カ所を3枚とも切り取ります!
上をギザギザのはさみで切ると
それっぽいかも?
開いて屏風のように折りたたみ…
できた3枚を束ねて止め、
同じように仕上げます!
色を変化させて…
できた~!!
いろんなお花ができました!
アイディア次第でいろいろ作れそうです。
ほかにも挑戦してみて下さいね♪
ただ、この色は長持ちはしません。
色落ち具合はこんな感じです。
特に青の色落ちは早いです。
「退色」の観察をしても
面白いかもしれません!
実験④ソルトペインティング
前回塩の記事を書いた際、
大量に塩が残りまして…汗
好奇心が勝ってしまい
ちょっとだけチャレンジ。
その名も「ソルトペインティング」!
私が画用紙に書いたのはこれ。
ボンドで文字や絵を書き、
乾かないうちに塩をパラパラと。
乾いたら、少量ずつ溶液をたらします。
慎重にやったはずなのにはみ出してる~。
そこはご愛嬌♡笑
あとは好きにお酢や重曹液で
色を変化させてみました。
ジャ~~~ン!
観察大好き、実験大好き!
そう!
私たち 食のオタク なんです!!
まとめ
学生時代、あんなに嫌いだった理科。
でも知りたいと思って始めたら、
楽しくていろいろ実験しちゃいました!
実験の注意点
●注意1
重曹やクエン酸を食べ物に使う時は清掃用ではなく、食用を使用すること!
重曹やクエン酸は、スーパーの製菓材付近で見かけました。
●注意2
・酸性のものは少量でも反応が出ます。耳かき1杯ぐらいでも充分!
・アルカリ性のものはそれより少し量を増やしてください。
●注意3
実験で重曹とクエン酸を水に溶かして使う場合は、この2液を混ぜないように!
反応して発泡しますので、お子さんは特に注意です。
危険ではないのですがビックリしてしまうかも?!
重曹とクエン酸を混ぜるとこんな風に発泡します!!!
これを利用すると、バスボムが作れるんですけどね!
お子さんと一緒に身近な理科実験を
是非やってみてくださいね!!
紫キャベツ溶液を作った後の
色の抜けたキャベツ。
これも無駄にはしません!
ちょっとだけカラフルな
ビビンバになりました!
食材を無駄にしないのが食オタ!
多くの方のいろいろな学びに
つながってくれたら嬉しいです。
次回の食オタマガジンもお楽しみに~♪