大豆は、”畑のお肉”と言われるほど栄養豊富!
「でも、乾燥大豆を自分で煮るってハードル高そう…」
…そんなことないんです!
今回は『乾燥大豆の使い方』に注目!
茹でる方法・時間・戻し方を研究してみましょう♪
大豆について
食用の豆類は、約70種類あると言われています。
その中で「大豆」は、私たち日本人の食事に欠かせないものですね。
日本人に身近な大豆
味噌や醤油、豆腐、納豆、豆乳なども
大豆から作られていますよね!
毎日なにかしら口にしているのではないでしょうか。
最近では運動時に飲むプロテインでも、
「ソイ」が増えていますね。
大豆にも種類がある!
そして、一口に「大豆」と言っても種類はさまざま。
黄大豆・青大豆・紅大豆・黒大豆など。
粒の大きさもさまざまです。
近年、いろいろな名前の大豆も出回るようになりました。
たとえばフクユタカ、ユキホマレ、タチナガハなど。
そして生産量の少ない”在来種”にも出会えるように…。
こうじいらず、さとういらず、ひとりむすめなど。
ちなみに我が家の今年の味噌は小糸在来大豆!
今からでき上がりが楽しみです♪
乾燥大豆から自分で茹でてみよう
周囲に聞いてみると…
「乾燥大豆を調理したことがない」という人が多い!!
どうして自分では煮ないのか尋ねてみると
「茹で方が分からない」と…。
実は意外とシンプルなんですよ~♪
豊勝(とよまさり)って?
こちらは北海道産の「豊勝(とよまさり)」。
大粒大豆で、甘みが強めで煮豆に向いています。
厳密に言うと、豊勝は銘柄で、
何種類かの品種を含んだ品種群のことだそうです。
今回はこの一般的な黄大豆「豊勝(とよまさり)」で、
乾燥大豆の戻し方・茹で方を研究してみたいと思います!
※大豆の戻しかたや茹で方は、粒の大きさや、産地・種類によって多少の違いはありますので、ほかの大豆で煮る際のご参考に。
<乾燥大豆の使い方>
上手な戻し方とは?
そう、大豆は戻してから使います!
「水に一晩ひたす」と言われます。
上手に戻すには、結局どれくらいが正しいのでしょうか?
乾燥大豆の戻し率
まず知っておきたいこと。
それは、大豆の戻し率です。
<大豆の戻し率>
約2.5倍
大豆は水に戻すと約2.5倍に膨らみます。
ですので、戻す量に気を付けてくださいね。
ほぼまん丸だったものが、この大きさに!!
戻す時の手順&水の量
まずは豆をしっかり洗って、汚れを取り除きます!
その際、水に浮く豆は取り除きます。
豆が水から顔を出さないように注意!
<水の量>
水は、豆の量の約4倍!
中までしっかり浸水させることで、
煮えむらが出ないようにするためです。
豆が水を吸うので、美味しい水に浸してあげてくださいね♪
<ポイント>
充分吸水させること!
しっかり給水させることで、煮る時間も短くなる上に、柔らかく煮えますよ。
大豆を戻すときのギモン
浸水中は冷蔵庫に入れるの?
夏場は水が腐敗しますので、
冷蔵庫に入れた方が安心です。
けれど、水にひたす時間は温度に大きく左右されます!
よく「一晩水に浸す」と言われますが、目安時間は下記です。
<浸水時間の目安>
- 春・秋 10~12時間
- 夏 8時間
- 冬 15時間
何時間ぐらい水に浸すの?
冷蔵庫内で戻すには、どれくらい時間がかかるでしょうか?
やってみました!
結果はコチラ↓
●4時間
全体に膨らみきっていません
●8時間
皮と豆の間に水が見えます
これは充分に戻っていない証拠です!
●15時間
全体がふっくらしました!
完全に戻ったようです
結局、15時間置きました!
冷蔵庫だと、やはり冬と同じぐらい時間がかかりますね!
このように豆の様子を見て吸水時間を決めてくださいね。
<乾燥大豆の使い方>
上手な煮かた・茹で方は?
乾燥大豆を水に戻したら、
次は煮ていきます。
大豆を茹でる方法を確認しましょう!
乾燥大豆の茹で方ポイント
浸していた水はどうする?
戻し汁にも栄養分が出るということで、
浸していた水のまま煮る人もいます。
でも私は新しい水に変えています。
栄養分だけが流れ出るわけではないと考えているからです。
ご自身の判断で決めてくださいね!
茹でる時の水の量は?
乾燥大豆の4倍の水で茹でます。
乾燥大豆100gを茹でるなら、水は400㏄。
※大豆は水に戻すと膨らんで2.5倍の大きさになっていますが、「元の乾燥大豆」の重量の4倍です!
煮詰まったら差し水をします。
火加減は?
強火はNG。
火が強いと、豆が踊って皮がむけてしまいます。
皮が剥けると旨味が出て、味が落ちると言われるので要注意!
沸いたら弱火で!!
食べてみて、好みの硬さまで煮ます。
そのまま食べるのか、さらに火を通すのかで
硬さを変えるといいですよ。
白い泡は大丈夫?
途中浮いてくる白い泡は、心配ありません!
これは「サポニン」という成分。
えぐみになるので丁寧に取り除きます。
大豆を煮る方法比較<鍋・時間>
使う鍋で違いが出るのでしょうか?
また茹で時間は変わるのでしょうか?
次の6つで比較したいと思います!
※大豆は豊勝を使用。レンジ以外、冷蔵庫で15時間かけて戻したものを使用しています。
①厚手の鍋/ホーロー(ルクルーゼ)
鋳物ホーロー鍋、ルクルーゼで煮てみます。
戻した大豆と水を入れ、火にかけます。
(※乾燥大豆100gに対し、水400㏄)
豆が常に水に浸っているようにし、
水が減ってきたら差し水をしましょう!
沸いたら弱火にして1~2時間煮ます。
蓋をしたまま、冷まします。
かかった時間
1時間30分ほど(今回)
②圧力なべ
落し蓋をしてから煮ましょう!
こんなクッキングペーパーでも大丈夫でした。
同じように水加減をして
圧がかかってから10分煮て、そのまま放置。
圧力鍋は短時間で柔らかくなるのですが、注意が必要!
以前、豆の皮が圧力弁の所に詰まり、
急に圧が抜けて怖かったことがあるんです。
鍋によって容量も決まっています。
説明書も必ず見てくださいね!
かかった時間
圧がかかってから10分 → 放置
③土鍋
土鍋だと短時間で美味しく煮えるとの噂♪
やってみました!
同じ水加減で、沸いてから弱火で20分。
その後タオルなどでくるんで4時間放置。
かかった時間
沸いてから20分 → タオルにくるんで4時間
④薄手の鍋/アルミ
こちらはよくある、アルミにセラミックコーティングされたお鍋です。
塩を入れると美味しく煮えると聞き、
同時に比較実験してみました!
こんな仕切りのある鍋で、
片方にだけ塩を入れてみました↓
大豆50gづつ、各200㏄の水です。
片方に塩2g入れています(塩分濃度1%)
沸いてから弱火で1時間。
途中、差し水をしました。
塩なしの方が硬かったのでさらに30分煮て、
蓋をして冷ましました。
かかった時間
塩入り…沸いてから1時間
塩なし… 〃 1時間半
⑤電子レンジ
話には聞いていましたが…
やったことがなかったので、私も初チャレンジ!
レンジの場合、浸水しません!
いきなりレンジへ。
< 手順 >
①今回は乾燥大豆50gに水200㏄を入れます。
②ふんわりラップをして600wで10分レンジ加熱。
2時間ほどそのままにして豆を柔らかくします。
④浸るぐらいまで水を足し、再度600wで15分加熱。
ふんわりラップをしてくださいね。
⑤そのまま冷まします。
冷めるころには、こんな風にラップがぴちっと↓
これで完成♪
※熱い時にラップを開ける際は、やけどに注意してください!
かかった時間
レンジ600w10分加熱 → 2時間放置 → 600W15分加熱 → 冷めるまで放置
※15時間かかる水に浸す時間が不要!
◆ 結果 ◆
煮あがりを比較評価!
柔らかさと味、手軽さで評価してみました。
少量を手軽に煮たい派
意外に電子レンジが健闘!!
少量煮るなら一番楽かもしれません。
柔らかく、味も良く煮ることができます♪
多めを手早く煮たい派
手早く多めに煮るのなら土鍋か圧力鍋!
土鍋の方が、味よく仕上がりますよ。
時短が叫ばれる世の中ですが、
のんびりコトコトお鍋で煮るのもいいものです。
豆臭さを消したい派
塩を入れて煮るのがオススメ!
豆くささがなくなる分、とても食べやすくなります。
煮る時は、豆の様子を見ながら…が大切。
自分なりの好みの硬さ、
自分なりの煮方を見つけてくださいね。
煮た大豆の保存方法は?
乾燥しないように煮汁ごと冷蔵庫へ。
早めに使い切りましょう。
使い切れない時やせっかく煮るなら多めに…
そんな時は冷凍保存がおすすめ!
煮汁と一緒に冷凍し、
1カ月ほどのうちに使いましょう。
水煮大豆の活用方法
水煮の大豆はカレーに入れてもいいし、
味噌汁に入れても美味しく食べられます。
女性が摂った方が良いとされる成分も含まれているので、上手に取り入れていきましょう!
おすすめの食べ方
①サラダのトッピングに
②ポークビーンズやミネストローネに
具材をオリーブオイルとにんにくで炒めてから
トマト缶と少量の水と大豆を入れて煮込みます。
ブイヨンや塩こしょうなどで味を調えてでき上がり。
③コロッケの中身に
フープロで細かくし、炒めた玉ねぎ・しょうがと合わせます。
塩こしょうで味を調え、丸めます。
パン粉とココナッツファインを乾煎りして、衣にしてみました!
すりおろした長芋をくぐらせ衣をつけたら、
揚げないコロッケのでき上がり。
④簡単味噌ディップ
米糀100gに塩を10g混ぜます。
茹でた大豆と合わせて、
ブレンダーでペースト状にします。
50℃で12時間保温すれば白味噌風の
簡単味噌ディップのでき上がり!
塩分が少ないので日持ちはしませんが
野菜に付けたり隠し味に使ったり…。
パンにも合いますよ♪
煮汁の活用
旨味の出た煮汁は、捨てずに使います。
お味噌汁やスープにしたり、
カレーや煮物の水代わりに。
それほど量は出ないので、あっという間に使い切れるはずです。
大豆を煮ることに抵抗はなくなりましたか?
私は味噌を作るので、よく大豆を煮ます。
ちなみに、味噌づくりでは、
もっともっと柔らかく煮る必要があります。
親指と、薬指か小指で挟んで、むにゅっとつぶれるぐらいと言われますから…。
鍋なら3~4時間、
圧力鍋でも30分ぐらい加熱します。
でも豆として食べるなら
少し硬めでよく噛んで食べる方が好きです。
自分の好みの硬さを見つけて、
大豆生活を楽しんでくださいね♪