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古米が臭い?!劣化するのは保存方法が原因!米のプロに保存のコツを教えてもらおう[PR]

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みなさんは「古米(こまい)」ってどんなイメージがありますか?

「古い米だから美味しくないんでしょ?」
「古米は臭い?」

いえいえ。実は、違うんです!!
臭くなるのは古米だからじゃなくて、保存方法が原因だった!


そしてチャーハンやお寿司は、新米よりも古米が向くそう。
プロはあえて調理法によって古米を選ぶそうですよ。

今回はそんな「古米」について、米のプロに教えていただきます。

古米のことは米のプロに教えてもらおう


古米について教えていただくため、
佐賀県佐賀市の池田誠商店にやってきました。

≫ 池田誠商店オンラインショップ

佐賀平野は古くから米作りが盛んですね!
クリークと言われる水路と、地下に排水のパイプが張り巡らされ、
米と大豆・麦の二毛作が行われています。

▼訪問動画

米のプロ集団


こちらが池田誠商店
池田大志(ひろし)さんと優子さん。

向かって左/池田大志さん(池田誠商店)
中央/池田優子さん(池田誠商店)
右/藤田久美子(食オタMAGAZINE)

 
ご自身でも米や麦を生産もされているのですが、
周りの生産者のとりまとめもされています。

池田誠商店には、米の等級を決めることができる「穀物検査員」が2名もおり、本物の米のプロ集団!

 

↓クリックで開閉します

米には等級がつけられ、その等級をもとに売値が決まっていきます。玄米の状態で、色、見た目、その品種特有の特徴(さがびよりは大きい粒のような特徴が出ているかどうか)などが審査されます。この米などに等級をつけることができるのが穀物検査員で、免許持ってる人しかできません。以前は国の資格として公務員が行っていましたが、今は民間委託して穀物審査員を育成しようという動きになってきています。池田誠商店では会社の中に育成部門があり、そこで検査員を育成できる体制を作られているとのこと。

米の等級は上から一等、二等、三等、等級外。店頭では米の等級はうたわない風習があり、消費者には等級は分からないようになっています。等級を知る方法としては、米屋で紙の米袋の底の等級の印を見せていただく、または生産者直の場合などは証明書を見せていただく方法があります(丸が1つが一等級、丸が3つが三等級)

 

古米について教えていただくのは…

 
まずは代表でもあり穀物審査員でもある池田大志さんに、
古米の魅力についてうかがってみましょう!

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池田大志さん
古米は古い米と書くので、良くないイメージを持っている方も居ますが…
飲食店などその道のプロは、あえて古米を選んだりするんですよ!

 
多くの飲食店にも米を届けている池田誠商店

  • パラパラにさせたいチャーハン
  • 口の中でほどけさせたい寿司

こういった調理には新米は向かず、古米の方が良いのだそう!
食通や料理人は、料理によって米も使い分けるんですね。

池田さんにもっと古米について教えていただきましょう。

 

米のプロの保管方法

 
米のプロは、どのように米を保管しているのでしょうか?
まずは場内をご案内いただきました!

1 乾燥

生産者からは「籾(もみ)」の状態でやってきます。

そこから「乾燥機」に入れられ、米の水分量を15%未満まで乾燥させます。

 

2 籾摺り(もみすり)

そして「籾摺り機」に投入。

ゴムの摩擦で籾(もみ)が剥がされ、風のチカラで籾殻と玄米に分けられます。

 

3 選別

こちらが「選別」の機械。

品種ごとに既定の粒の大きさあり、満たない小さな粒などを取り除いたり、色選と言って色に異常があるものを除くことができます。
(ここではじかれたものが「くず米」と呼ばれるものです)

 

4 保管

ここからが保管になりますね!
選別で選ばれた米は、玄米の状態のまま、写真の低温倉庫で保管されます。

出荷が決まって精米された米も、この低温倉庫の中に入れられます。

 

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レポーター藤田
保管は玄米のままなんですね!
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池田大志さん
そうです!玄米のまま低温倉庫に入れます。
精米するのは出荷する直前ですね。

 
やはり米は、”精米したて” が美味しいとのこと。

精米を長期間保存するのと、玄米の状態で保存するのでは、全然状態が違うんだそうですよ!

 

米の保管倉庫の温度は?

 
米を保管する「低温倉庫」の中に入らせていただきました。
この扉の中に米が保管されています!

 
中へ入ると…

天井高い!広い!
そして涼しい~!!

この倉庫、14℃以下に温度設定されているとのこと。

 

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レポーター藤田
そもそも米の保存温度って何℃が良いのですか??
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池田大志さん
米は15℃未満と言われています!
精米したては温かいですし、しかも倉庫のドアの開閉もあるので、うちでは15℃より1℃低く14℃で設定しています。

 
家庭でも「15℃未満」を保つと良いそうです。

冬場は涼しい場所で、常温でも可能です。
ただし、安定して低温が保てるのが冷蔵庫!

なので家庭でも冷蔵庫保存が良いのですね。

 

米は紙袋とビニル袋どっちが良い?

 
たくさんの米が積み上げられた倉庫。

奥には巨大なビニル袋があります。
これは「フレコンバック」と言って、リフトで釣って移動させます。

この中に全部玄米が詰まっているんですよねー♪
 

※検査規格が、①1t80kg ②600kg ③30kgのいずれかと決まっていて(玄米の状態の重さ)、フレコンバックはこの最も大きな規格。米一俵=60キロ(米俵1つ)ですが、60kgを持つのが大変なため、半分の30kgが現在の既定量になったと言われています。昔の日本人は米俵を肩に担いて持っていたため、身長が縮んだり、肩や首を悪くすることが多かったという説も。現代も、高齢者には厳しく運送業者も運ぶの大変なため、業者間ではフレコンバックでの運搬が多くなっています。

 

中央には紙の米袋が積み上げられています。
これは玄米のままの保管状態。

この茶色い紙の袋は「紙袋(かみたい)」と言うそうです!
私たちは「米袋(こめぶくろ)」と呼んだりしますね。
※玄米を入れて保管するため「玄米袋」とも↓

 

手前にはビニル袋に詰められた米。

こちらは出荷のため精米して、小分けされたものです。
出荷先・品種別に分けて置かれています。
 

  

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レポーター藤田
お米って結局、紙袋とビニル袋どっちが良いんですか?
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池田大志さん
私たち生産者や業者にとっては、紙袋が良いんです。
でも消費者が選ぶ際は、ビニルの袋のものが良いですね!

 
ほほぅ。
消費者は紙袋ではなく、ビニル袋に入ったお米を購入すると良いんですね!

それはなぜでしょうか??

 

消費者=ビニル袋が良い理由

 
消費者はなぜビニル袋に入った米を選ぶのが良いのでしょう?

それは、ズバリ!
紙袋で一度に大量に買うより、
食べる分だけ少しづつ買った方が良いから
 

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池田大志さん
米は、こまめに購入してもらうのが一番です!
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レポーター藤田
家で大量に保管せず、精米したてが大事ということですね。
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池田大志さん
そうです!
自宅で長く保存していると、どうしても匂いが出たりパサパサになったりする可能性が高くなってしまいます。
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レポーター藤田
古米が悪いのではなく、精米したものを長く自宅に置いておくのがNGだったのですね!
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池田大志さん
なので、ビニル袋を選ぶと良いというのは「5kgなどの小分けを選ぶのが良い」という意味で、ビニル袋をお勧めしてます!

 
そして「米は冷蔵庫保存をして欲しい」と池田さん。

紙袋30kgで一気に購入しても
そんな大量の米、冷蔵庫に入りきれないですよね…。
 

目安としては「1カ月以内に食べきる量を都度購入」すると良いそうですよ!
 

 

そして「屋外での米の保存は虫などが入るのでNG」とのこと。

いくら涼しくても、屋外保存はやめましょう。

納屋やベランダ、駐車場保管は虫が入る危険性が。
玄関の中でも、虫が入ってきやすい場所ですよね…。
 

←吉野ケ里遺跡の高床式倉庫の復元

佐賀には有名な「吉野ケ里遺跡」もあり、穀物を保管していた高床式倉庫が復元されています。床を高くし”ネズミ返し”をつけることで、小動物や虫の害から米(籾の状態で保存)を守っていました。特に現代の精米された米は、この時代の籾保管よりも虫や動物も食べやすい状態ですので、保存に注意が必要です。

 

生産者・業者=紙袋が良い理由

 
生産者や業者には紙袋が良い一番の理由は、
ビニル袋よりエコだからだそう。

生産者は紙袋に籾(もみ)を入れて持ち込みます。
籾すりをして玄米にしたあとも、同じ紙袋に玄米入れ直して保管します。
 

 

こうして捨てずに使い回しすることができるのは、確かに地球に優しいですね。
 

紙袋には玄米の状態で30kgが入っています(←これが既定の量)これを精米すると表面のぬか層を削るため、約1割重量が減り、約27kgの精白米となります。

臭い古米にしないための家庭での保存方法

古米について分かったこと

 
古米について、ここまでで分かったことは下記です。

プロは料理によって、あえて古米を選ぶ!

新米と言う響きに飛びつきがちですが、どの料理にも合うわけではないんですね。
古米が向いてる料理もあります。
 

古米・新米に関わらず保存温度や環境がとても大事!

古米だから臭いのではない!間違った保存方法で置くと臭くなる!

なので、1カ月で食べきれる量を都度購入するのが良いのですね。

長期間保存は、米のプロにお任せしましょう。
しっかり管理された倉庫で美味しい状態で保管してくださっているんです。

 

米(古米)の保存方法を教えてくれるのは…

 
では購入した米(古米)は、家庭ではどのように保存するのが良いのでしょうか?

教えてくださるのは、こちらの方!
池田優子さん。

 
さきほどの池田大志さんの奥さまでもあり、
池田誠商店の米の出荷~米の調理まで幅広く支えてらっしゃる方です。

 

米(古米)は袋を入れ替えよう

 
米は、古米でも新米でも保存方法は同じ。
家庭では、常温ではなく冷蔵庫で保存するのが良いとのこと。

米(古米)の保存手順を教えていただきましょう!

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池田優子さん
お米を購入したらまずは、こういった密閉できるジップ付きの袋に小分けにして入れてください!
購入した袋のまますっぽり入れてしまってもいいし、米粒をそのままジップ袋に流し入れてもOKです。

 
密閉できるものであれば、上のようなタッパーでもOKとのこと!

 

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レポーター藤田
購入したこの袋のままで保存するのはダメなんですか?
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池田優子さん
売っているこの米のビニル袋、実は目に見えない小さな穴が空いているんです!
なので口を縛っても密閉状態にならないので、入れ替えます。

 
ジップ袋に入れたら、空気を抜いてあげるのが良いそう。
できるだけ空気が入らないようにすることで、米の酸化をより押さえられます。
 

 

そう、米(古米)は酸化することで、まずくなるのです!

精白米の表面は糊粉層(こふんそう)と呼ばれます。
この湖粉層が酸化により分解されることで、味が落ちたり、独特な古米臭がしたりするのだそう。

 

米(古米)は低温保存が基本

 
米の保管温度はどうでしょうか?

さっきの保管倉庫では15℃以下と聞きましたが、
家庭ではどうでしょうか?

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池田優子さん
米(古米)を酸化させないためには、低温保存が基本です。
 
家庭でも15℃以下で保存してください。
一定温度をキープできた方がいいので、やはり冷蔵庫になりますね!

 
冬は15℃以下になる部屋もあるかもしれませんが、
なかなか温度を一定に保つのは難しいですよね…。

やはり冷蔵庫に入れるのが一番!
 

 

特に注意すべきは、夏場の常温保存
温度が高いため米が劣化して、古米臭がしてくる可能性が高いそうです。
 

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レポーター藤田
低温保存することで虫の発生も防げますよね!
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池田優子さん
はい、米に沸く虫として穀象虫(コクゾウムシ)が代表的ですが、米粒の内部に卵を産みつけるんです。こういった虫は、暖かくなると(目安15℃以上)孵化して活動を始めてしまうんです。
 
虫を湧かさないためには、低温で。

そして明るいところではなく暗い場所に置くのも重要ですよ。

虫よけには唐辛子を入れると良いと聞きますが、
そもそも虫の発生を抑えるのが一番ですね!

 

米(古米)は湿度にも注意が必要

 
お米は湿度が高すぎても、乾燥し過ぎてもNG。

米がカラカラに乾いてしまうと、
粒が割れて食味が落ちてしまいます。

 

逆に高湿度もいけないとのこと。
カビが発生したり、劣化が進んだりします。

ジップ袋やタッパーで密閉することで、
良い状態の米の水分量を保てるのだそうですよ!

 

冷蔵庫保存の注意点

 
普段、最も気を付けるべき点。
それは冷蔵庫からの出し入れとのこと!!
 

アバター
池田優子さん
冷たい米を冷蔵庫から出して室温で放置すると、米粒の周りが結露してしまいます。
米粒に水が付くと劣化に繋がってしまうので、取り出したらすぐに冷蔵庫に戻してくださいね。
アバター
レポーター藤田
米を計量したらすぐ冷蔵庫へ戻す、ですね。
水滴がNGということは、濡れた手で米を量ったりするのも良くないということですねー。

結露するため冷蔵庫保存は良くないとする説もありますが、
すぐに冷蔵庫に戻せば大丈夫とのことですよ。

 

冷蔵庫のどこに入れたらいい?

 
お米は、冷蔵庫のどこに入れるのがベストなのでしょうか?
野菜室?
冷蔵室?

もし野菜室に余裕があれば野菜室。
でも、冷蔵室に入れてもらって大丈夫とのこと!

 
冷蔵庫に入れると、お米の袋はかなり存在感があります。

やはり、こまめに1カ月程度で食べきれる分だけ購入したいですね!

 

そのほか米(古米)の保存で注意すべきは?

 
お米は匂いを吸着しやすいです!
匂いが強いもののそばに置かないようにしましょう!

洗剤や灯油の隣に置いておくと、
すぐに匂いが映ってしまうそうですよ!


 

今回は池田誠商店の池田大志さんと優子さんに、
米(古米)のことをうかがいました。

収穫後の米の保管や正しい保存方法などを知ると
なんだか米1粒1粒が愛おしくなってきますね!
 

 

そして近年、古米が見直されてきています。

現在、池田誠商店では超低温での保存実験も。

ー1℃で電極を流して凍らないようにしているそう。
こうして米の保管技術が進んでいくんですねー!

 

「古米」と一言にいいますが、実は魅力がたっぷり!
次は、古米の魅力についてもっと深掘りしていきたいと思います。

 

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