人が集まる年末年始、宴会シーズン。
そんな時によく登場&人気メニューと言えば…
すき焼きー--!!
安いお肉でも、柔らかく美味しく出来ないかな…?
そこで、今回は!
みんな大好き「すき焼き」を研究したいと思います!!
すき焼きの作り方
すき焼きは、「牛すき」「牛鍋」と言ったりもしますね!
皆さんのおうちでは、どんな風にすき焼きを作っていますか?
お肉から焼く?
割り下を使う?
関東と関西の作り方の違い
どうやら関東と関西で、
作り方に大きな違いがあるんですよね!
◆関東風すき焼き
関東風のすき焼きは”煮る”方法。
明治時代に伝わった「牛鍋」がベースなので
すき焼きだけど、煮る(笑)
『割り下』を使うのがポイントですね!
肉も野菜も一緒にグツグツ煮るイメージ。
◆関西風すき焼き
関西風のすきやきは「焼く」!
1枚目のお肉だけ先に食べこともあるそう。
なんだか贅沢~♪
関東のように、割り下は使いません。
すき焼きの語源は…、
農作業で使う「鋤(すき)」なんですよね!
鋤(すき)の上で鹿肉などを焼いたから、鋤(すき)焼き。
つまり関西風はこの流れを汲んでいるってことですね~。
関西風は肉が柔らかくなる?
ふと、思った。
先に砂糖をお肉にまぶす、関西風の作り方。
もしかして…
お肉が柔らかくなるのでは??
砂糖の作用・効果について
お砂糖は、甘みだけじゃないんですよね。
調理上いろんな作用があるんです!!
「鶏むね肉を砂糖水に浸けておくと柔らかくなる」
そんな方法、聞いたことないですか?
それは、お肉に浸透した砂糖が…
・肉汁などを保水したり
・熱で固まるのを緩やかにする
なので、鶏むね肉がパサつかない!
しっとり仕上がるんですよね~!!
【すき焼き実験1】
関東風と関西風どちらが肉が柔らかくなる?
関西風すき焼きは、先に砂糖をかけますよね!
ということは!
牛肉も柔らかくなるんじゃない…??
比較実験してみましょー♪
a)割り下で煮る関東風
b)先に砂糖をまぶす関西風
他の食材からの影響がないように、
お肉だけで作ってみます!
今回は、お手頃の牛コマを使います。
お得な肉が柔らかくなったら良いですよね~♪
a)関東風すき焼き
まずは「割り下」づくり!
だし汁に、酒、砂糖、しょうゆ、みりんを入れて…
割り下が完成。
市販のものも便利ですが、
自分でも簡単に作れちゃいますよ♪
さぁ、鍋に割り下を煮立たせてから…
お肉を投入!!
赤いところがなくなるくらいまで煮たらOK!
牛肉は特に、加熱しすぎると硬くなっちゃう!
煮過ぎには注意ですね~。
b)関西風すき焼き
牛脂で肉を焼いたら砂糖をパラパラ。
まんべんなく付くように、
両面にお砂糖をかけてみました。
お肉全体にやや火が通ったら、
酒・醤油・みりんをかけて完成!
食べ比べてみよう!
関東風と関西風を並べてみました。
う~む。
見た目では、あまり違いがわからないですね。
知りたいのは、お肉の柔らかさ!
食べてみましょう!
まずは関東風から。
う~ん、固くはないけど…
少しパサパサ?
牛コマ肉だし、これくらいは仕方ないかな…。
次に関西風も、食べてみます!
おぉっ!!!
関東風に比べてしっとりしてる!!
歯切れもよくって少しホロホロ。
牛コマとは思えない柔らかさ!
噛むとじゅわーっと味が出てきて
味の染み込みがいいような気がする♪
勝者!関西風すき焼きの方法
砂糖の「親水性」「保水性」「熱凝固抑制」。
このチカラが働いて、お肉が柔らかくなったんですね~。
恐るべし、砂糖のパワー!!
失敗したくない高級お肉の時も、
この方法ならもっと美味しくなりますね♪
ちなみに。
”味染み”が良かったのも、
おそらく砂糖のおかげ。
砂糖には「浸透作用」もあるんですよね。
砂糖を先にかけたことで、他の調味料も中まで染みやすくなったようです。
思わぬところでも効果を発揮してくれました!
すき焼きの並べ方・並べ順で肉の柔らかさが変わる?
「肉の隣にしらたきをいれると肉が硬くなる」
って聞いたことありませんか?
ホント???
しらたきに含まれる凝固剤『水酸化カルシウム』。
これが、肉を固くするらしい。
しらたきのパッケージ裏を見ると確かに、
『水酸化カルシウム』と書いてあります↓
【すき焼き実験2】
しらたきの位置・並べ順で肉の柔らかさは変わる?
肉としらたきを離して入れるだけで、
そんなに差が出るものなのか…?
配置で比較実験してみましょう!
a)しらたきと肉を隣にする
b)しらたきと肉を離す
割り下で煮る作り方、関東風の方が差が出やすいかな?
食材はオーソドックスなものを同量用意しました。
a)しらたきと肉を隣にする
肉のすぐ隣に、しらたきを配置。
割り下で煮ていきます。
隣で煮たことないので、なんだかドキドキ…。
b)しらたきと肉を離す
豆腐や白菜で仕切りを作ります。
まるで壁!!
肉から遠~くに、しらたきを配置しました。
でも、水酸化カルシウムが割り下に溶け出るような…。
肉にも届いちゃう気がします…。
食べ比べ結果
果たして結果は?!
お鍋の中と同じように盛り付けてみました。
さてさて。
食べ比べてみましょう!
…んんん???
う~ん。
あまり差がないような…。
何度食べ比べても、お肉の柔らかさの違いは感じられません…。
<予測>
●しらたきの影響はあまりない?
●割り下に水酸化カルシウムが溶けだして作用している?
なんだかモヤモヤ…。
ここで終われないのが食オタ(笑)
追加実験だ!
【すき焼き実験3】
しらたきの有無で肉の柔らかさは変わる?
そもそも!
しらたきの「水酸化カルシウム」はお肉を硬くするのか?!
それとも影響はないのか?!
ということで、追加実験~♪
a)しらたきなし
b)しらたきあり
c)しらたきを下茹でして使う
「水酸化カルシウムは茹でると減る」
と、聞いたことがあります!
それも一緒に検証してみましょう!
食べ比べ結果
それぞれ割り下で煮てみました。
食べて比べてみると…
ん??
まったくわからない…。
主人にも食べ比べてもらいましたが…
「3つとも差がわからない」という答え。
調べてみると…
「しらたきに含まれる水酸化カルシウムは少量で、肉を硬くするほどではない」
みたい。
「肉の隣にしらたきをいれると肉が硬くなる」
は、そんなに気にしなくて良さそうですね~!
柔らかすき焼きの作り方まとめ
お肉をより柔らかく!
すき焼きを楽しむためのポイントをまとめてみます♪
<すき焼きのコツ1>
関西風の作り方のほうが肉が柔らかい!
先に肉に砂糖をまぶす関西風。
砂糖の作用で、お肉がしっとり柔らかに仕上がります!
そして、お肉の味をダイレクトに味わえる!
高級なお肉でやるときは、
1枚目は贅沢にこのまま食べたいですね♪
ちなみにこの方法だと、冷めてもお肉柔らかでした~♪
<すき焼きのコツ2>
関東風で作るなら先に砂糖をまぶしておこう
関東風の、割り下ですき焼きをつくりたい!
そんな時は、あらかじめ牛肉に砂糖をまぶしておくと◎
これだけでも驚くほどお肉が柔らかくなっちゃいます!
砂糖の浸透作用で味染みも良くなる!
なので”割り下は薄め・砂糖控えめ”がオススメ。
これなら、少しお手頃のお肉でもOK!
霜降りのお肉みたいに柔らかジューシーに♪
家族が喜んでくれそうです!
<すき焼きのコツ3>
しらたきの位置は気にしなくてOK
しらたきの影響で、肉は硬くなる心配はない!
なので、隣同士にしても大丈夫!!
肉汁や野菜の旨みが染みた、しらたきは美味しい~!
気にせず入れちゃいましょう♪
毎年、我が家は大みそかの夕飯は、すき焼き♪
モヤモヤがすっきりして、
今年はいい年越しすき焼きができそうです!
すき焼きってお肉が主役ですが、
実は野菜もたくさん食べられるお料理のひとつ!!
ごぼうやトマト、クレソンなどお勧めですよ♪
彩りも良くなるし、肉汁と合う!!
みなさんも野菜もどっさり入れて、
柔らか~いお肉のすき焼き、楽しんでみてくださいね!