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衣カリカリ肉汁ジュワ~♪ジューシーな唐揚げを作る方法は?油の温度と二度揚げ実験

ひと口かじると、肉汁がジュワ~と溢れてくる♪

そんなジューシーな唐揚げを自宅で作れるようになりたい!!

とはいえ、現実は難しい…
生焼けだったり、パサついたり。

いったいどうすれば
ジューシーな唐揚げが作れるの?!

今回はその謎に迫ってみます!

ジューシーな唐揚げを作るには?

唐揚げの悩みってあるかな?
と、身近な人に聞いてみると…

「中が生焼けの状態になってしまう」

「お肉がパサついてしまった」

という答えが多かったんです。

生焼けにならず、パサつかない

そんな唐揚げを作るには…?

そういえば、先日
ポークソテーの実験しましたね~。

ポークソテーを上手に焼くには、
フライパンと豚肉の温度が大切と判明!

ということは、唐揚げも「揚げる温度」が大切なのかも!?

低温でじっくり揚げたらいいのか?
高温でサッと揚げたらいいのか??

実験してみましょう!

何℃で揚げる?油の温度比較

唐揚げを揚げる時の、油の最適温度を調べたいと思います!

まずは唐揚げの準備♪

・鶏肉は味付けなし

・衣は片栗粉を使用(小さじ2程度)

・鶏肉の温度=16℃程度の常温

揚げ温度を比較してみよう

比較する揚げ油の温度は3つ。

比較する揚げ油の温度
①150℃
②170℃
③190℃

10℃毎では変化が出ないかも…と、
上記のように設定。

鶏もも肉は1かけ30~40g。

①~③とも各3つずつ(およそ100g)
揚げて比較します!

※油は毎回揚げかすを取ってキレイにし、さらに半分油を入れ替えます。

①150℃で揚げる

さっそく150℃からトライ!

鶏もも肉はいずれも、16℃程度の常温のものです。

IHコンロで油の温度を調節して揚げていきます!

それぞれの油の温度で、火が通るまで揚げるわけですが…

揚げ上がりの判別って、意外と難しいですよね~!?

唐揚げの揚げ上がりの見極め目安】
・泡や音が小さくなってきた
・持ち上げた時に多少軽くなった

以前、惣菜店に勤務していた時に教えてもらった方法です。

私はいつも実践しています!

とはいえ。150℃って、泡が立たないので見極めが難しい…。

5分経っても赤みが多め。

低温調理のような感じ。

まだまだかかりそうです。

10分経って、ようやくOKかな?

かなりベチャっとしていますが…。
中身はどうなっているでしょうか?

◆見た目

150℃で10分揚げた唐揚げです。

衣の片栗粉が油を吸ってしまい、
ベチャベチャ…。

あまり美味しそうに見えませんね~。

ペーパーにも大量に染み出しています。

◆カット断面

カットしてみると、意外なジューシー感!!

◆食味

食べるとベチャっと感は気になるものの
水分が保たれている!?

ただ、気になるのは肉臭さ。

余分な水分も残っちゃうのかな?

②170℃で揚げる

続いては170℃。

私はいつも170℃~180℃の間で
二度揚げせずに作っています。

お肉を入れてみると…

泡の勢いがさっきと全然違う~!

およそ5分で揚げ上がりです♪

◆見た目

170℃で5分揚げたものは、
揚げ色もなかなかイイですね!

150℃で揚げた時よりも
格段にサクッとしています!!

◆カット断面

カットした瞬間に肉汁があふれた~♪

ジューシーな仕上がりです!!

お肉の中にきちんと
肉汁がとどまっているような印象♪

◆食味

これは美味しいぞ!

理想の唐揚げに近いですね!

③190℃で揚げる

ちょっと高めの温度帯。

190℃まで温度を上げます。

お肉を入れた瞬間、油がハネまくり~!!!

危なくて近くで撮影できず(汗)

油ハネ、ものすごい~!

床にも壁にも飛んでいるので
片付けが大変そうだ…。

唐揚げの方は、およそ4分で完成。

◆見た目

190℃で4分揚げたもの、
揚げ色は一番良い感じ!

170℃よりも衣がザクザクしていそう。

◆カット断面

カットしてみましたが、
肉汁があまり出ません…。

◆食味

パサついていますね…。

全体的にお肉がギュッと締まっている感じ。

若干の焦げ臭さもあります。

揚げ油の温度比較【結果】

揚げる油の温度で、唐揚げのジューシー感は変わるか?!

結果をまとめると…

150℃はジューシー感はあるものの
余分な水分が抜けきっていな気が…。

衣のベタ付き感と
肉臭さの問題が解決できれば
150℃の低温揚げもアリかも…?

190℃は温度が高すぎたのか
パサつきと焦げ臭さが気になりました。

一番ジューシーに仕上がるのは、
やはり「170℃」に決定!!

本当に効果的な二度揚げ方法は?

先ほどは一度揚げの実験でした。

でも、二度揚げすると
「外はサクッと、中はジューシー」
になると聞いたことが!

本当に???

じゃあ、何℃の組み合わせだと
理想的な唐揚げができる?

温度の組み合わせを考えると
何通りもできてしまう…。

さすがに全通りは試せないな(汗)

ということで、
さっきの結果を踏まえて
次の3通りで実験してみます!

【比較する二度揚げ温度の組み合わせ】
①150℃(4分)→190℃(1分)
②170℃(3分)→170℃(2分)
③190℃(1分)→150℃(4分)

揚げと揚げの間には、
3分のインターバルを設けます。

温度調整と肉を休ませるためです。

それでは二度揚げやってみましょう~♪

①150℃→190℃

低温150℃(4分)で揚げたあと、
高温190℃(1分)で二度揚げします!

まずは150℃に調整。

4分間、一度目の揚げです。

3分間、肉を休ませている間に
一気に190℃へ油の温度を上げます。

190℃に入れたとたん、
またバチバチはねて大変~!汗

なんとか完成!

◆出来上がりは?

揚げた後から衣がベチャっと。

お肉にパサつきもあります。

うーん、この二度揚げはナシかな…。

②170℃→170℃

中温170℃(3分)で揚げたあと、
中温170℃(2分)で二度揚げします!

一度揚げでは170℃が
最も良い結果が出ましたね~♪

出来上がりは?

さっきの150℃→190℃二度揚げよりも
衣の水分が良い感じに抜けてる!

中はどうなっているかな?

切ってみると…
いい感触!!

ジューシー感、色づき
衣のサクサク感ともに良いですね!

でも、お肉に少し赤みがあるのが気になります。

③190℃→150℃

高温190℃(1分)で揚げたあと、
低温150℃(4分)で二度揚げします!

あああ…

190℃はやっぱり油ハネがすごい!

耐えながら頑張りました!

◆出来上がりは?

ベタっとした仕上がりになるかと思ったのですが、
見た目はとても良い感じ♪


火はしっかり通っていますね。

でも…

食べてもあまり肉汁感がないんです。

食味は①と同じような印象です…。

二度揚げの比較【結果】

3つの断面を比較してみましょう!

結果をまとめるとこんな感じ。

二度揚げ実験結果

①150℃→190℃ △

お肉はパサパサで衣はべたつく
②170℃→170℃ ◎

ジューシーさも衣の色もバッチリ!
③190℃→150℃ △

肉汁が出てしまい、パサつく

※①②③とも揚げ上がりまでの合計時間を合わせる 
※1回目揚げと2回目揚げの間は3分置く

ということで!!

二度揚げもNO1は、
②の170℃の設定!!!

油の設定温度に開きがあると
水分や旨みが逃げてしまうのかも?

二度揚げするなら、
170℃→180℃みたいに
あまり差を持たせない方がおすすめ!

【結論】
唐揚げを揚げる温度は、やっぱり170℃が正解!
二度揚げも、中温(170~180℃)で2回揚げるのが良い

追加ミニ実験

二度揚げ170℃→170℃ですが、
肉の赤みが少し気になった…。

170℃→170℃ではなく、
170℃→180℃なら
もっと良かったかも!?

試しにやってみましょう♪

おぉ~!!!
すごくジューシー!

● 170℃/3分 揚げる
● 3分休ませる
● 180℃/2分 揚げる

うちはこれで決まりかな(笑)

目指せジューシー【漬け込み実験】

何かに漬け込んだらジューシーな唐揚げになるか?

これもやってみましょう!

◆漬け込み実験してみよう

揚げる前のお肉を、次の4つに漬け込んでみます♪

①塩こうじと②大根おろしは、
以前の漬け込み実験で効果があった食材!

③ビールは、煮豚の実験で
「やわらかい!弾力がある!」と言われたことを思い出して。

④マヨネーズは、私が時々、
唐揚げの漬け込みに使っているんです♪

いつもは酒や醤油と漬け込んでいるので
単体で使うのは初めて!

さぁ!
準備が整いました。

効果が出るように一晩冷蔵庫で漬けます~!

それぞれ水気をしっかり拭き取って、
片栗粉をまぶします。

揚げ方は、先ほどの結果から導き出した
この方法!!

ベストオブ唐揚げ方法

170℃ で3分揚げる
  ↓
3分ほど余熱で置く
  ↓
180℃ で2分揚げる

さあ、揚げてみましょう!

①塩こうじ

揚げ始めて2分ほどで
焦げ始めた!

5分揚げたらこんな状態に…

でも、ジューシー感はバッチリ!
肉汁が滴るほどの仕上がりです。

焦げたのでちょっと苦い…。

でも衣もザクっとしていて
食べ応えがあります!

最適かと思った、
油の温度&揚げ時間。

使う調味料によっては
焦げてしまいますね~。

塩こうじを使うなら、
油の温度は160~170℃が良いのかも。

②大根おろし

続いては大根おろし漬け。

じゅわーっと肉汁が染み出します!
これはスゴイ!!!

ただ、大根臭さが少し気になるかな。

大根おろしを使うなら、
匂い消しに酒や醤油も
一緒に使うのが良さそうです!

③ビール

揚げている間、ビールの香りがスゴイ!


水分が多いためか鍋底にくっついちゃった。

剥がすのがちょっと大変でした。

食べてみると…
少しパサつきがあるなぁ~。

ビールの苦味だけが強調された感じ…。

ジューシーとは言えないですね~。

④マヨネーズ

最後はマヨネーズ!

カットした瞬間からジュワリと肉汁!

揚げている時は、
ほわんとマヨネーズの香りが。

食べるとそれほどでもありません!

ジューシーで、マヨネーズだけでも
ほどよい味が付いています♪

ただ、こんなふうにハラハラと
衣が剥がれてしまったものも…。

あと、揚げたあとの油が
ものすごい汚れ!!

マヨネーズから溶け出した材料なのかな…。

使う場合は少量の方が良さそうです。

漬け込み実験【結果】

漬け込みの結果、一番ジューシーなのはこちら!

1位大根おろし
2位マヨネーズ
3位塩こうじ
4位ビール

1位 大根おろし

唐揚げのお肉に
みずみずしさを感じたのは大根。

大根が持つ、タンパク質を分解する酵素のおかげ?

やわらかく、ジューシーな仕上がりになりました!

大根くささが難点なので、少量にして
酒や醤油と一緒に使うのが良いかも。

2位 マヨネーズ


油が汚れる
衣がはがれやすいなど難点はあり。

でも、ジューシーで味も◎!

これも酒や醤油とセットが良いかと。

3位 塩こうじ

ジューシー感はあるものの
上位2位ほどのインパクトはなし。

味は一番!?

でも使うなら油の温度を下げたり、
揚げ時間を調整するなど工夫が必要。

4位 ビール

4つの漬け込みの中で、
唯一パサつきを感じました。

苦味も残ってしまったし、
あまりおすすめはできないな~。

まとめ

ジューシーで美味しい唐揚げを作るべく
いろいろ実験してみました!

唐揚げするときの油の温度

170℃(中温)が最適!
推奨:170℃で5分

●温度が低すぎると?

肉汁は残っているがベチャっとした仕上がり

●温度が高すぎると?

水分が逃げ、肉がパサつく

【唐揚げ二度揚げ方法】

170℃ で3分揚げる
  ↓
3分ほど余熱で置く
  ↓
180℃ で2分揚げる

二度揚げしなくてもジューシーな唐揚げは作れる!

でも、二度揚げした方が唐揚げの中と外の強弱が付きました♪

衣をよりカリ、サクにしたい場合は二度揚げ効果あり~♪

◆唐揚げ漬け込み食材オススメ

大根おろし or マヨネーズ

ただし、どちらも少量がおすすめ。

酒や醤油と組み合わせると
臭みが消え、風味が増しますよ~!

今回の結果をもとに、
ジューシーな唐揚げを作ってみました!

ジャーン♪

肉汁たっぷりの出来栄え!
家族からも好評でした♪


唐揚げのジューシーさを求め、
油の温度にガッツリ迫ってみた今回。

衣の種類、付け方、
肉の大きさ、調味料などなど…。

組み合わせ方でもかなり違いが出そう!

唐揚げ…
やっぱり奥が深いですねー!

機会があったら、
衣の違いにも迫ってみたいですね。

次回の食オタnoteもお楽しみに♪