朝食やお弁当に欠かせない「卵焼き」。
「口当たりなめらかな
ふわふわの卵焼きが作りたい」
そう思ったことはないですか?!
今回は卵焼きがフワフワになる作り方を調査してみます!!
卵焼きを上手に焼く方法は?
◆キレイな卵焼きをつくりたい
「キレイな卵焼きを作るには?!」
と、実は昨年、個人的に実験してみたことが。
私は、甘い卵焼きが好き!
好みに近づけようと、
・卵の数
・火加減
・巻くタイミング など
1か月に渡り、いろいろ検証しました。
最終的な結論。
・卵2個 ・濾し1回 ・砂糖、塩、牛乳少し ・雑念を払い、中火で手早く |
これが自分的に一番作りやすく
キレイに仕上がるなぁ~という結果に。
\フワフワな卵焼きをつくりたい/
その後さらに調ベているとこんな情報も。
食オタ情報:お酢を入れると、ふわふわの卵焼きが作れる
どういうこと??
卵はタンパク質。
もともとは中性なのですが、お酢を入れると酸性に傾きます。
すると、タンパク質の凝固が早まるので卵焼きが手早くまとまり、
ふんわり感が保たれるようなんです!
なるほど~!!
でも、そんなに違うものかな?!
お酢でフワフワになるって本当?
お酢を入れる・入れないでは、どのくらい変わるのかな?!
卵焼き実験1:酢を入れるとフワフワになるか?
卵焼き比較実験
● 酢を入れる
● 酢を入れない
「酢を入れるとフワフワになるか」
比較実験してみましょう!!
お酢の量は?
調べてみたところ、お酢の量は卵3個に対し小さじ1弱とのこと。
卵1個はおよそ60g。
今回の実験では卵は2個ずつ使用しましょう。
なので、お酢小さじ半分強くらいかな?
< お酢の量の目安 >
卵3個 お酢小さじ1弱 |
卵2個 お酢小さじ半分強 |
卵焼きの方法
まずは中火で温めた
卵焼き用フライパンに油をひいて…
卵液の半分を流し入れます!
あんまり火力を強くしすぎちゃいけないんですよね~。
ある程度火を通したら
端に寄せて…
2度目の卵液を入れて、巻きま~す。
雑念を払い、手早く巻いていきます。
お酢入りも同様に焼きます!!
上手に巻けたかな?!
出来上がり比較
それぞれの出来上がりを
比較してみましょう!
【見た目】
同じ卵焼き用フライパンで焼いているのですが…
大きさが一回りほど違う!
右の酢入りの方が全体的に大きいの
分かりますか?!
右の「酢入り」は、
多少ふっくらと高さがある感じ。
左の「酢なし」は、
少し締まっているような…?
【断面】
カットした断面はどうでしょう?
カットしてみると、あまり違いはないですね…。
久しぶりの卵焼きづくり。
昨年よりも下手になっている気が…!
穴が目立つのは技術の未熟さですので
ご勘弁ください(汗)
【実食】
両者を食べ比べてみると…
おぉ~!!
確かに違うかも!
●「お酢なし」
パサパサとしているかな?
●「お酢入り」
水分が保たれているような印象!
お酢の風味は多少ありますが
酸味はまったく感じません。
結論
ということで、結論。
お酢を入れると、卵焼きが格段にフワフワに焼ける!
調味料を何も入れない卵焼きと比べると
各段にふわふわになりました♪
お酢の軽い風味だけ残る程度。
酸味は加熱で飛んで気になりません!
小さじ半分程度のお酢で
これほど違うとはビックリです!
卵焼き実験2:砂糖・塩入りでも酢効果はある?
いつも作っている通り、一緒に砂糖や塩も加えたらどうだろう?
お酢のふわふわ効果は得られるか??
やってみましょう♪
我が家のいつもの卵焼きは、卵2個に対して…
・砂糖 小さじ1
・塩 ひとつまみ
・水 小さじ1
これで、酢入り・酢なしで
比較してみます!
◆出来上がり比較
それぞれ比較してみましょう!
【見た目】
ちょっと形が崩れましたが…
出来上がりはこちら。
下の「酢入り」の方が全体的にふっくらしているような…?
横から見るとこんな感じです。
あまり違いがわからないなぁ。
【断面】
切ってみると…
下の「酢入り」の方がふっくらしてる!
【実食】
食べてみると…
おや???
あまり違いが感じられないなぁ。
少しだけ「酢入り」の方が
ふわっとしているかな?
なぜ酢効果が得られない?
塩・砂糖を入れない時は、あんなにふわっとしたのに…。
なんで???
これは砂糖の “保水効果” が作用したためかも!?
「砂糖」はタンパク質の水分を吸収し、凝固を遅らせる働きを持ちます。
なので、ゆっくり固まります。
「酢」を入れるとフワフワするのは、
タンパク質の凝固を早める効果がある。
よって、手早くまとめられるから!
砂糖を入れると、せっかくのお酢効果が打ち消されてしまうんですね!!
甘い卵焼きではなく、
砂糖を入れないだし巻き卵なら
酢のフワフワ効果が感じられるかも!
・甘めの卵焼きを作る時=お酢なし
・だし巻き卵の時=お酢入り
料理によって変えるのが良いかもしれませんね!!
お酢以外の調味料でチャレンジ
さて、ここでひとつ疑問が。
「お酢のように酸味があるものなら同じフワフワ効果が得られるの?」
試してみましょう♪
酸っぱいもので酢の代用になる?
試してみるのはコチラ!
卵焼き実験3:挑戦する酸味のあるもの
① レモン果汁
② マヨネーズ:酢のようにフワフワになるかな?
① レモン果汁
酸っぱいですよね~!
お酢は酢酸、レモンはクエン酸で、どちらも酸の仲間。
クエン酸の方が少し酸性度が高いようなんです!
お酢よりもフワフワになったりして?
② マヨネーズ
卵を使った中華料理では、油をたっぷり加えますよね?
油で、卵をふわふわに仕上げるためなんだとか!
マヨネーズは酢と油の両方入っています!
コレ、最強なんじゃない!?
それぞれ小さじ1程度を入れて
焼いてみます♪
◆出来上がり比較
出来上がったのはこちら!
【見た目】
う~ん。
上のレモン果汁入りの方が少し大きい感じ?
横から見た図。
同じように作ったつもりでしたが…
巻き方のタイミングなどでも
変わったかなぁ?
【断面】
切ってみると、こんな感じ。
写真では分かりにくいのですが…
マヨネーズの方がしっとりして
とろっとした仕上がりです!
【実食】
マヨネーズを入れた方は、食味もトロリとしています!
レモン果汁の方も、何も入れないよりはふわっと仕上がっていますね~!
後からレモンの爽やかな風味がほのかに鼻に抜けます!
スッキリした食べ心地♪
◆結論
お酢以外でもふわっとする!!
① レモン果汁…お酢と同等の効果あり。酸味は飛んでいるが、レモンの爽やかな風味がほのかに香る◎
② マヨネーズ…油の効果か、レモン果汁やお酢よりもトロリとした仕上がり。
卵焼き実験4:時間がたってもフワフワ持続する?
今までのを並べてみましょう!
●酢なし
●酢あり
●レモン果汁入り
●マヨネーズ入り
ふっくらと焼き上がっているのは、上から2番目の「酢入り」と4番目の「マヨネーズ」!!
これを3時間ほど常温で置き、固さの変化も見てみました。
3時間後。
おぉ~!
4種類のうち、「酢なし」のものだけが固くゴワゴワとした口当たり!
ほかは時間が経ってもふわっとしていました!!
酢・レモン果汁・マヨネーズともに、時間がたってもフワフワ継続♡
◆結論
固くならずにフワフワが長持ちするならお弁当にもピッタリ!!
酢・レモン果汁・マヨネーズともに、時間がたってもフワフワを持続する
味や料理によって、調味料を使い分けてもいいですね♪
・和風の卵焼き → お酢
・洋風のオムレツ → レモン果汁
・トロっとさせたい → マヨネーズ
卵焼き実験5:重曹で卵がふわふわになる!?
さらに調べてみると、
「重曹を入れてもふわふわになる」
という情報を発見!
蒸しパンやホットケーキの膨張剤にも使われている重曹。
重曹=炭酸水素ナトリウム
この炭酸水素ナトリウムは加熱すると、
炭酸ナトリウム・水・二酸化炭素に分解。
蒸しパンなどは、この分解時に発生する二酸化炭素の力で膨らませているんです!
炭酸ナトリウムは、弱アルカリ性。
今まで実験してきたお酢やレモン果汁とは逆ですが…。
卵焼きでも、重曹を入れたら
フワッと膨らむかな?
試してみましょう~!!!
重曹の量はどのくらいだろう?
変化が分かりにくいと困るな~。
これまでと同様に、卵2個につき
小さじ半分強ほど入れてみましょうか!
重曹を入れ、よく混ぜてみると…
あ、アレ…???
今までと明らかに色が違う…
何だか妙に黒っぽくない?!
そして、すでにもう泡が多め。
しかし、ここで止まれない!
とりあえず焼きます!!
まず半量の卵液を投入。
巻いて端に寄せてみたら…
これまでの巻きより大きい!!
もう半量を投入。
見てください!
まだ全部巻き終わってないのにふくらんでます~!!
卵液の泡もスゴイ!
ここまで成功のように見えますが…
実は、キッチンにはほんのり苦い匂いが漂っている…。
例えて言うなら、硫黄のような匂い。
出来上がりはこちら!
えっ。
なんか、めっちゃ黒いんですけど…。
焦がしたわけじゃないのに、見る見るうちにこんな色に…。
でも、ふくらみ方はこれまで試した中で断トツ1位!
しかし、断面図を見てがっかり…。
黒い、というか青い。
あんまり食べたくない色合いですが
実験なのでひと口…。
(食べても体に害はないそうです)
ううう、苦いそして塩気が強い!
重曹、完全に入れすぎましたね…。
重曹ひとつまみくらいで良かったかも。
膨らんでいたのもつかの間、今度はどんどん、しぼんじゃった。
二酸化炭素の力で膨張はしたものの、時間の経過につれ抜けちゃうんですね~。
また、硫黄のような匂いと黒くなる原因は「硫化水素」。
以前、ゆで卵実験でもゆで過ぎた卵は黒くなりました!
なぜ卵が黒くなるの?
卵白に含まれるシステインやメチオニンといった、硫黄を含んだアミノ酸。
ゆですぎると、卵は「中性→アルカリ性」に変化。
重曹を入れたことで、卵焼きがアルカリ性に寄り、ゆですぎ卵と同様の匂いを発生させてしまいます。
◆結論
膨らむのは膨らむけど…
重曹の使い方はちょっと難しそうですね~!
重曹を入れた卵焼きは確かに膨らむ!ただし時間の経過でしぼむので、すぐ食べる時のみ使える
苦いので、重曹はひとつまみでOK!
砂糖や塩と一緒に入れるのがおすすめ。
まとめ
今回の実験で分かったことをまとめてみます!
お酢入り卵焼きはふわふわになる!
何も入れない卵焼きと比べると
お酢入りは各段にふわふわに!
お酢の酸味は加熱で飛ぶため、それほど気になりません。
(お酢の風味は多少残ります)
砂糖を一緒に入れると、お酢のフワフワ効果は得られにくくなる
砂糖には保水効果があるため、フワフワ効果の実感は低め。
レモン果汁やマヨネーズでも代用可能!
マヨネーズは「ふわふわ」というより「トロッ」とした食感。
料理によって使い分けよう!
酢・レモン果汁・マヨネーズとも
時間がたってもフワフワ持続するので
お弁当にもGOOD♪
重曹でも膨らむが、重曹は量を少なめに!
重曹は入れすぎると硫黄臭&青黒い色合いに。
ほんのひとつまみでOK!
焼きたては膨らむが、しぼむのが早い。
すぐに食べる時に利用!
普段、何気なく作っていた卵焼き。
調味料ひとつで色々な違いがあり、
とても勉強になりました!
お酢は偉大ですね…!
新型コロナによる緊急事態宣言解除で、
お弁当を持って通勤・通学する人も
これから少しずつ増えてくるはず。
ぜひふわふわのおいしい卵焼きで、
ほっと和んで下さいね!
それでは、次回もお楽しみに♪