いくらってぷちぷち、きらきら!
綺麗ですよね〜。
近いものが作れるんです!
それは「人工いくら」!
この夏<MYいくら>作ってみませんか?
人工いくらをつくってみよう!
「いくら」ってロシア語が由来みたい!
いくらとは
ロシア語の「икра(ikra)」が由来。「魚の卵」や「小さな粒々のもの」という意味。
日本では軍艦巻きの上に乗っていたり
目にする機会は多いですよね。
いくらをこんなに食べる国はあまり無いらしいですよ。
人工イクラって?
人工いくらは化学工場の会社が医療品カプセルの実験中に偶然発見したものらしい
現在は輸送の発達や保存技術の向上により
天然いくらが輸入できるようになり
あまり使われていないようです。
…と、前置きはこの辺にして、
<MYいくら>作ってみましょう!
どうやって作るの?
人工イクラの材料を調べてみると…
・アルギン酸ナトリウム
・乳酸カルシウム
・着色料
・お水
見慣れない薬品がありますね。
◆アルギン酸ナトリウム
アルギン酸ナトリウム
【原材料】褐藻類
海藻から取れる物質
海藻のぬめぬめした部分からとれる
◆乳酸カルシウム
乳酸カルシウム
【原材料】さとうきび、キャッサバ
植物から取った糖に乳酸菌を加え発酵させたもの
どちらも食品由来のものなんですね。
※食べてみたい場合は食品用のものを用意しましょう!
こんなキットも↓
スポイトなども入っていました。
これならすぐに実験がはじめられます。
(食品用ではないキットもあるので注意!)
工程の確認していきます~!
①アルギン酸ナトリウムと水をよく溶かす。
②アルギン酸ナトリム液を着色する。
③乳酸カルシウムと水を溶かす。
④スポイトで着色した液をとり乳酸カルシウム液の中に垂らす。
ふむふむ。やってみましょう!
人工いくらをつくってみよう!
さぁ実際につくっていきますよ~!
①アルギン酸ナトリウムと水をよく溶かす
ペットボトルに入れて振ると良いらしい。
慎重にアルギン酸ナトリウムを入れます。
蓋をしめてよく振っていきます。
しゃかしゃか…
数分後確認してみるとダマになってしまいました。
その後も10分くらい振ってみました。
がダマは残ったまま…
冷蔵庫に入れて溶けるのを待ちます!
…翌日
無事に溶けました〜!
トロッとした液体になった〜!
水に溶けにくいみたいですね。
※ミキサーで攪拌しても良いらしいです。
アルギン酸ナトリウムが手についたまま水に触れるとすごくぬるぬるします。
②着色する
①を少しカップにとり着色料を少しずつ入れて混ぜていきます。
こちらもよく混ぜましょう!
③乳酸カルシウム液をつくる
お水に乳酸カルシウムを入れてくるくる混ぜま〜す!
乳酸カルシウムはすぐに溶けますよ♪
③着色したアルギン酸ナトリウム液をスポイトで取り乳酸カルシウム液に垂らす。
スポイトに吸わせて…
ぽとぽと…
あ!いくらっぽいものが!
液に入れると反応してすぐに丸くなります!
たのしい〜!!
作った着色液をすべて球体にして、
ざるに上げます。
無事に人工いくらはできましたが気になる点が出てきました。
お水で洗ったら人工イクラの完成♪
ぷちぷちしてる~!
少し食べてみましょう!
味付けはしてないので無味ですが、ぷちぷちしてて楽しい食感♪
着色料は溶かす?溶かさない?
先ほどは着色料を粉末のまま混ぜてみました。
着色料が混ざりきらずだまに…
少し水に溶かしてもう一度やってみます。
着色料が綺麗に溶けたら、アルギン酸溶液に混ぜます。
綺麗に混ざりました!
人工イクラにしたものがこちら▼
どちらも変わらないように見えますね
でも、よく見ると粉末のままの方には
色が濃いところが所々あります。
粉末の着色料を使う場合は少し水に溶かしてから入れると◎
乳酸カルシウムに漬ける時間は?
乳酸カルシウム液に入れている時間で柔らかさや感触は変化するかな?
入れる時間を変えてみましょう!
●30秒
●1分
●2分
●5分
スポイト1回でとれる量を
乳酸カルシウム液の中に入れ終わった時点から時間を計って比べます。
見た目はあまり変わらないので
ダイジェストでドン!
触った感じはどうでしょう~。
30秒 | かなり柔らかい。ぷちっとはじける。 |
1分 | 30秒のものよりは硬い。 |
2分 | 1分のものとあまり変わらず。 |
5分 | 弾力がある硬さになった。 |
こんな感じで変化が。
乳酸カルシウム液の中にいれると
すぐに球体になるので長い時間おいておく
必要はなさそう!
どれくらいの量まで希釈できる?
飲み物や色々なものと混ぜて「MYいくら」作ってみたくなりますよね。
どれくらいの量まで他のものと混ぜて
丸くできるか試してみましょう!
着色料を溶かした水を
アルギン酸ナトリウム液の量に対して
●半量
●同じ量
●2倍
それぞれ入れて試してみます。
やっていきます〜!
すべての量で問題なくできました!
もう少し増やしてみるとどうかな?
綺麗な球体にはならず、
大きな固まりみたいなものが…
2倍量くらいまでにする方が良さそう。
うまく固まらないものはある?
キットの説明書を読むと
●酸っぱいもの
●アルコール
●牛乳
はうまく出来ないと書いてあります。
どうなってしまうのか気になりません?
ということでやってみました!
用意したものは
・オレンジジュース
・ワイン
・牛乳
それぞれ同量でまぜてみます!
◆牛乳
混ぜていたらフルーチェみたいに…
丸くになるかな(不安)
スポイトで吸いにくい〜!
スポイトからうまく出てこなくてお米みたいになっちゃいました…。
◆ワイン
ワインもとろっとした感じに…
牛乳よりは粘度は無いです。
丸くなるかな〜。
柔らかそうですが球体にはなりました。
◆オレンジジュース
こちらはあまり変化なく、うまく球体になりました。
レモン汁とかお酢だと違ったかな?
色々な形を試してみよう!
もっと大きなサイズの<MYいくら>作りましょう!
径を大きくしてみます。
スポイトの先をちょきん!
どうなるかな〜!?
少し大きい気がする?
若干ですが大きな球ができました!
もっと大きく作ってみましょう!
豪快にスプーンですくって
いれていきます〜!
綺麗な球を作るのは難しいですが
大きなものはできました〜!
ぷにぷに
中はまだ柔らかいので、スポイトで吸ったものとはまた違った感覚~!
おたまですくったらすごく大きなものができそう!
ちなみに、勢いよくスポイトから
着色した液を出すと…
大きくなったり、紐状になったりします。
天然いくらと比べてみよう!
天然いくらを用意しました!
いくらは鮭のたまご。
作った人工イクラと比べてみます。
全然違う〜涙
比べると人工イクラの方は
とびっこ(飛魚の卵)みたい…
大きさが似た物を探して比較
大きさが似ているものを探して比べてみます。
天然いくらの方には目みたいなものが!
ここが育って鮭になるのです。
玉子でいうと黄身の部分ですね。
市販されている人工イクラは目の部分はサラダ油で作っているみたい。
調べてチャレンジしてみましたが、うまく出来ず、、、悲
お湯をかけてみると…?
天然イクラはお湯で変化があるみたい。
どうなるかな〜?
実験してみましょう!
65℃くらいのお湯を用意して
それぞれかけていくと…?
天然イクラの外側はタンパク質。
お湯が白く濁ります。
7色の人工いくらにチャレンジ!
アルギン酸ナトリウム液は透明。
もしかして7色のMYいくらが
できるのでは…!
着色料を使えば簡単。
でも着色料は使わずにやりたい!
だけどお魚で7色は難しい…
ということで、
野菜の色だけで7色の人工いくらつくってみよう!
過去に野菜オタの先輩方が色々取り組んでいらっしゃいます。
その記事を参考に「野菜の色」を抽出!
できた!
どんな野菜を使ったかわかりますか〜?
正解は
●トマト…トマトジュースを使用
●パプリカ(橙)…茹でて細かくした後絞る
●パプリカ(黄)…橙と同じ
●ほうれん草…パプリカと同じ方法
●紫キャベツ…10分程煮出す
●ビーツ…10分煮出す
7色目はこちらの記事を参考に…
▶︎【夏休み自由研究】紫キャベツの色素アントシアニンで野菜の色実験をしよう!
紫キャベツの汁には「重曹」をいれて「青色」を作ります♪
カラフルいくら作ります!
アルギン酸ナトリウム液に野菜の液を少しずつ、様子をみながら入れます。
いい色になったら
どんどんスポイトで吸って
作っていきますよ〜
それぞれの野菜の香りが…♪
お野菜味になるかしら?
わくわく♪
ビーツと紫キャベツの液には
直接アルギン酸ナトリウムを
溶かしてみました。
(※溶けるのに時間かかります)
どうなるかな〜?
乳酸カルシウム溶液に若干色が…!?
紫キャベツ2種もやっていきます。
こちらはノーマルのもの▼
重曹を入れたもの▼
野菜の色じゃないみたい!
直接アルギン酸ナトリウムを野菜の液に溶かしたものは
乳酸カルシウム液にも色がつきましたよ。
ここからざるに上げて洗う作業。
洗う前も綺麗だったので並べてみました!
この時点で結構テンション上がってます。
洗っていきます〜!
全て洗って容器に取り出すと…
じゃーん!
カラフルMYいくら〜!!
綺麗に出来てテンションあがる!
食べてみましたが残念ながら
ほぼ味はしませんでした。
(トマトジュースも香りだけ…悲)
んー!今度は食べても美味しい
人工いくらつくりたいな〜。
まとめ
なんで「人工いくら」ができるの?
なんで丸くなるのかな?
すこしだけ一緒に化学のお勉強してみましょう!
【アルギン酸の特徴】
ミネラルと結びつきやすい性質がある。
カルシウムと結びつくと簡単に固まる。
アルギン酸ナトリウム溶液をカルシウム溶液に垂らすと、アルギン酸がカルシウムイオンと結びつき表面にアルギン酸カルシウムの膜を作る。
ということらしい。
わかるようなわからないような…
お豆腐とかも似たような原理らしい。
作る時のポイントと注意
●アルギン酸ナトリウムはよく溶かす!
一度作ったものを一晩冷蔵庫に入れておくのがおすすめ!
よく溶けていないとうまくできません。
●混ぜるものによってはうまく球体ができないものもある。それを探すのも面白いかも!
●球体を作りたいときはある程度の高さから
少しずつ様子を見ながら垂らしていきましょう!
!注意点!}
※食べてみたい時は食品用のものを用意!
※アルギン酸溶液と乳酸カルシウム溶液を
捨てる時は違う場所に!
同じ場所に流すと反応が起きて
排水が詰まることがあるようです。
「人工いくら」作りにチャレンジ
してみました。
まだまだやってみたいことがたくさん!
「昆布から作れないかな〜」
「美味しいものつくってみたい!」とか。
人工いくらは「分子キャビア」とも呼ばれ、
料理に使われることもあるみたい!
スポイトから垂らした溶液が丸くなっていく様子はとても楽しいですよ♪
よかったら皆さんも<MYいくら>作ってみませんか?
ではでは
次回の食オタノートもお楽しみに♪