野菜オタクのわたし、飯田恵美子が取り上げる野菜は”緑黄色野菜の王様”と言われるホウレンソウ!
野菜ソムリエスタイルで両手に大好きな縮みホウレンソウを持って記念撮影♪
以前、根本さんの行った「いろんな大根の糖度実験」の記事おもしろかったですよねー!
ということで私も糖度実験!
冬になると甘くなるほうれん草の糖度を計ってみました~☆彡
色々なほうれん草の糖度を計ってみよう!
■実験準備
実験に用意したホウレンソウは下の6種類。
葉っぱもそれぞれ形が違い、個性的!!
向かって左から
・香川県産ちぢみホウレンソウ(益荒男ホウレンソウ)
・群馬県産ちぢみホウレンソウ
・茨城産ベビースピナッチ(生食用
・京都産ホウレンソウ(京野菜)
・神奈川県産サラダ赤軸ホウレンソウ
・東京都産ホウレンソウ(西東京市)
色々な産地のはじめましてのホウレン草たち。
なんだかわくわくの実験準備です。
いろいろな産地の、はじめましてのホウレン草たち。
なんだかワクワクの実験準備です♪
糖度の測定は、もちろん糖度計で!
今回は、
●「生」の場合の糖度
●「茹で」た場合の糖度
を大調査ー!
また、「葉」「茎」「根」でどの部分が一番甘いのか!?
知りたいですよね〜♪
それぞれの部位ごとも 計ってみることにしました!!!
まずは部位ごとに切り分けて、包丁で細かく刻みます。
■葉
■茎
■根
※厳密には、根に近い部分で計っています。
ニンニク搾り器登場!
今回はこれで、押しつぶしま〜す!!
見てください!!!
すごいでしょ、この緑色の汁ー♪(喜)
このしぼり汁を、糖度計で測定します!!
なかなか、おもしろい結果がでましたよ〜☆
実験結果
東京都産ホウレンソウ
一般的によく見るホウレンソウですね!
はたして、糖度は…?!
■糖度(生)
・葉…3.8
・茎…3.3
・根…1.8
※写真は、茎部分の糖度です
■糖度(茹で)
3.9
おー! 最初からなかなか良い結果なんじゃないでしょうか?!
東京都産のこのほうれん草は、葉っぱが甘いんですね!!
京都産ホウレンソウ
これも一般的に馴染みのあるホウレンソウ。
どことなく上品な感じがするのは、私だけ?!
京都産の糖度は…
■糖度(生)
葉…1.5
茎…1.7
根…1.4※下の写真は、茎部分
■糖度(茹で)
ゆで 2.9
あら、東京に比べると ちょっと低い数値。
三重県産益荒男ホウレンソウ
どっしりとした、ちぢみほうれん草です
茎にもシワがあり、THE縮み!
増荒男の糖度は…?!
■糖度(生)
葉…2.0
茎…3.1
根…2.3
※下の写真は、生の茎部分
■糖度(茹で)
ゆで 4.9
おぉ〜!! これは甘いですね!
群馬県産ちぢみホウレンソウ
冬しか販売されない(12月〜2月)期間限定品です!
茎が太くて短くしわがより、 葉が縮れ、厚く凸凹してます。
■糖度(生)
葉…1.5
茎…3.8
根…2.3
※下の写真は、根の糖度
■糖度(茹で)
ゆで 4.9
なんと! 高い数値!!!
これはトップも期待できるんじゃないでしょうかー!?
神奈川県産赤軸ホウレンソウ
茎が赤いホウレンソウです!
生で食べられるのが特徴。
サラダなどの彩どり向きで、アントシアニンも豊富ですよ♪
わわ!汁まで赤い色になりました!!
茎の汁は、とってもきれいな色〜
糖度です!
■糖度(生)
葉…4.7
茎…2.6
根…1.9
※下の写真は、葉の糖度
■糖度(茹で)
ゆで 3.6
これも糖度高いですねー!
茨城県産ベビースピナッチ
ホウレンソウの幼葉で 特有の青臭さがない生食向けホウレンソウです。
茎が細くて、葉が丸くてやわらかく、 かわいい♡
■糖度(生)
葉…1.1
茎…計測不能
根…計測不能
■糖度(茹で)
ゆで 2.9
さて、6種類のほうれん草 それぞれの糖度が出そろいました!
\糖度ランキング/
いよいよ ランキング結果発表〜!!!
一番甘いのは、 どのホウレンソウの、どの部分なのか?!
★まずは、「葉」「根」「茎」の部位ごとで、 順位を発表します!
【葉】糖度ランキング(生)
ほうれん草の葉の、甘さ1位は…
神奈県産赤軸ホウレンソウでした〜♪♪♪
こんなに高い数値!! とってもびっくりですね!!!
【茎】糖度ランキング(生)
茎の部分の糖度1位は、 群馬県産ちぢみホウレンソウ!!!
※ベビースピナッチは、 小さすぎて茎だけとれなかったので、 除外しています。
【根】糖度ランキング(生)
ここでもなんとっ!
群馬県産ちぢみホウレンソウでしたー!!!!
しかもダントツの甘さ!! 2冠達成です!
★そして! ゆでた場合の順位は…?!
【ゆで】糖度ランキング
そして、茹でて一番甘かったのは ジャーン!!!!
茹ででは、群馬県産のちぢみほうれん草を抜いて!
三重県産ちぢみホウレンソウが1位!!
こうして見ると 「ちぢみホウレン草」の甘さが目立ちますね!
ちぢみほうれん草は 別名「寒締めほうれんそう」「寒締め縮みほうれんそう」。
葉が縮れる、ちぢみ。 なんだか愛おしい存在な気がしてきました♪
実験まとめ
ほうれん草の ・生の<葉>、<茎>、<根>の部位別 ・ゆでた場合 と、
糖度を計ってきました 全実験結果をまとめてみます。
≪部位ごとについて≫
葉の方が甘いホウレンソウがあったり
根の方が甘いホウレンソウがあったり
「葉、茎、根の部分でどこが一番甘い!」 と、
統一した結果は見えませんでしたが…
全体的に、「茎」の糖度数値は高かったようです!!
≪生 VS 茹で≫
では、ほうれん草は 生のままと茹でた時と どちらが甘いんでしょうか?!
生とゆでと比較してみます!
※生は、葉、茎、根の平均値を出して比較しました
結果は…
全てのホウレンソウで、 茹でた方が糖度アップしました!!!
ほうれん草には「シュウ酸」という アクが含まれています。
下茹では、このシュウ酸を軽減させる効果もあります。
より甘みを感じられるようにするには、
やっぱり茹でた方がいいのですねー!!!
◆まとめ1 縮みほうれん草は、甘い!!
◆まとめ2 一概には言えないが、茎がいちばん甘いものが多い!
◆まとめ3 生のままより、茹でたほうが甘い!
そして気になることが、
東京都や近県のホウレンソウと京都産のホウレンソウの比較。
見た目は同じようなほうれん草でしたが、
やはり自分の住んでいる東京近県は、糖度が高い。
■東京産 3.0
■京都産 1.5
※生の平均値比較
これは私の予測にすぎませんが、
輸送や鮮度の関係があるのでしょうか。
新鮮なうちの方が、 糖度は保たれているのかもしれませんね。
また、ベビースピナッチは、サラダで柔らかく食べるために、若葉で収穫されるもの。
糖度という点では 縮みほうれん草には負けましたが、
“生で食べられる” という特徴を持つもの♪
生のほうれん草のサラダも これまた美味しいので、是非お試しを〜!
ほうれん草もそれぞれ特徴があって、 活用方法も適材適所ですね!!
番外編
この実験を終えて…うずうずしてしまって!!
今365マルシェで販売している 千葉県の斎藤農園さんのほうれん草。
糖度を計ってみたい衝動にー!!!!!
前日に収穫したとっても新鮮な 齊藤さんのほうれん草です。
糖度計で計ってみると…?!
うわ!!でましたーーーーーー!!!!!!
バケモノ級!!! な、…なんと!!!
6.0…?! 私も二度見しちゃいましたが、
「6.0」です(笑)
比較実験したうちで一番甘かった 生の赤軸ホウレンソウの4.7を、
ゆうに超えました(笑) さすが、齋藤さんの野菜!!!
ちなみにこの 6.0 をたたき出したのは、茎の部分。
葉の部分は…
2.2度。 そして、茹でたときの糖度は…
5度で、 やはり数値は高かった!!!
齊藤さんのほうれん草は 比較実験のホウレンソウたちより
全ての数値が、上回っていました!!!
おそるべし、齋藤さん。
こんな美味しい野菜を 365マルシェで販売できること、
なんだか私も誇らしい気分です!!
ほうれん草は寒さにあたる冬に甘くなる と言われています。
それは寒い気候に耐えるため 自分から糖を出して、
凍らないように守っているからなんです。
冬の寒さは、 甘みをたっぷり蓄えるホウレンソウを生みます!
野菜の自然の甘みは、 やっぱり旬に感じられるものなんですね♪
旬のほうれん草を、 みなさんも楽しんでくださいね!!
実験に使用したほうれん草は、 美味しくいただきましたよ〜!
ちょっとだけホウレンソウのお料理ご紹介♪
【ちぢみホウレンソウのお浸し】
定番ですよね〜
赤い根っこも食べてくださいね♪♪
【ホウレンソウの簡単キッシュ】
このレシピは、365マルシェで配布している チラシに掲載されました!
いろいろなホウレンソウに囲まれて過ごした時間、
至福のひとときでした!!!
野菜が大好きなフードメッセンジャーがお送りする
食オタクNOTE、通称「食オタNOTE」。
次回はどんな野菜が登場するか どうぞお楽しみに☆彡
(写真・文章 / 飯田 恵美子)