野菜オタクNOTEでも大活躍中の糖度計!
いろいろな大根の糖度やホウレンソウの糖度を調べましたね〜
ここで疑問!
「そもそも糖度計って、どういう原理なの〜?」
超オタクな考えがムクムク(笑)
そこで、私が使用した糖度計の 製造元である株式会社アタゴ さんへ、 取材の機会を頂けました〜!!!
(野菜オタクNOTEチーフの行動力に拍手〜〜〜)
自分なりに糖度計の勉強をし、
質問もいくつか考えて…
いざ!! 会社訪問!!!!!
株式会社アタゴさんへ !
東京タワーが見える素敵な応接室で
ガンガンに質問してきました!
株式会社アタゴの ご担当者様とパチリ♪
とても丁寧に優しく、 糖度計の仕組みから、面白いお話まで、 うかがうことができましたよ〜!
帰るころには、 「自分用の糖度計が欲しい〜」と思った私。
Q1. 糖度計の正しい使い方は?
1. プリズム面にサンプル(しぼり汁等)をたらす
2. スタートボタンを押す
そう、たったこれだけで、あっという間に糖度が測れるんです!!
こんなにも簡単に測れる仕組み知りたいですよね〜
Q2. 糖度計の仕組みとは?
「光の屈折」という現象を応用して 糖度を測定しているとのこと。
コップに水を入れるとストローが曲がって見えますよね?
そこに砂糖を溶かすと更に曲がって見えるんだそうです。
それを図にするとこんな感じ▼
ストローがどれだけ曲がっているかを測定すると、 糖度がわかるなんて!!!!!
…すっ!すごい!
砂糖の濃度と屈折の角度の相対表が
国際砂糖分析統一委員会(ICUMSA)で規格化されているんですって〜
世界共通なんですね!!!!!
ちなみにこれが、その相対表です、、、
この相対表が糖度計の中にプログラミングされていて、
「何度曲がっているから、この物質の糖度は何%」
と表示されるという仕組みなんだそう!
だから、あんなにも一瞬で糖度がわかるんですね〜
ちなみに、ショ糖の濃度と屈折率の相関は ブリックス博士が発見したので、
糖度計の測定値=ブリックス値
というそうです。
一般的には、「糖度〇度」と言っていますね。
おっと、ここで「ショ糖」という言葉について。
甘さには、ブドウ糖・果糖などもありますが、
糖度計で測定しているのは “ショ糖の糖度” とのことです。
ショ糖のことについては、またあとで面白いお話を書きますね。
デジタルよりもアナログ計の方が
「光の屈折現象」がわかるということで
のぞかせていただきました。
見えているのはこんな感じ、、、
光が白く見えます。
つまり、白い部分が光が入っているところだそうです。
真水の時は、青いラインは 0(ゼロ)だったのに、
砂糖水になると、青いラインが10 に動きました!
この曲がる角度(屈折率)は、温度によっても変わるので
必ず 20℃ で測ることが決まっているとのこと。
じゃあ、20℃にして糖度計にのせないとダメなの?
と、思いますよねー!
質問してみました。
すると、なんと!なんと!!!!
自動換算してくれるとのこと!!
今のせた物質が何℃だから、 20℃になったらこの数値ですよ〜 と、
勝手に自動換算して表示してくれるんだそうです。 なんて頭がいいの〜!!!
Q3. 正しい使い方と、注意事項は?
なんと、「糖度計全体を 水でじゃ〜じゃ〜と洗ってください!」と、、、、
こんな風に洗ってもOKなのだそうです!!!!
私が実験した時は、水で濡らしたガーゼと乾いたガーゼで丁寧に掃除したのですが…
この情報、はやく知りたかった!
水しか入れていないのに、0(ゼロ)と数値表示されない場合は、
前のよごれがあるということだそうです!!
洗うときは、ここの電池の部分だけ しっかり閉まっているか確認してくださいね〜
故障として持ち込まれる機械の大半は
例えばラーメンスープの油分などが プリズム面に付着したままによるものだそうです。
……ラーメンスープを糖度計ではかる?
糖度計って、野菜・果物以外でも使用するんですね〜
Q4. 糖度計で測れるものは何ですか?
ここで、ご担当者様の口からすごい事実が!
たしかに、アタゴ製品カタログを拝見すると 「糖度・濃度計」と書いてありました…
でも安心してください!
野菜や果物の溶液中の物質はほとんどが糖。
しぼり汁の濃度=糖度 と考えてよいそうです!
なので、ラーメンスープでも、コーヒーでも、 全ての濃度が数値化できるとのこと!!!
・糖のみを測定する場合=糖度計
・可溶性固形分を測定する場合=濃度計
※可溶性固形分… 糖以外の多数の成分が溶け込んでいるもの
測定するものに応じて 呼び方を使い分けていますと
ご担当者様より教えて頂きました!
なるほど〜〜!!!
アタゴ製品には、たくさんの種類の濃度計が…
各種おもしろいですね〜
これらをどう使うかというと例えばラーメン屋さんがスープの濃度を一定にする時に使ったり、
ビール工場などでも使われているそう。
本当に 世の中に無くてはならない機械ですね!
そして、またまた面白いお話が…
同じ量を溶かした砂糖水と食塩水では、食塩水の方が数値が高いのだそうです。
メロンよりも、 塩分が入っている醤油の方が、 数値が高いんですって!!!!
Q5. 糖度に影響を与えるものはありますか?
ご担当者様のお話は続きます。
水分量と糖度に関係が? …あるんです!!!!
芋をふかしてから計測すると、 生よりも数値が低くでるのだとか…
水分が増えると、水分で糖が薄まってしまうんですね〜
逆に焼きいものように、水分をとばしたものは、 糖度が高くなります。
イチゴとゴボウでは水分量が違うので、糖度の比較はできないということ!!!
水分量の少ないゴボウと果汁タップリのイチゴ食べた瞬間の甘さは、ダントツにイチゴですものね!
そしてもう一つ。
ショ糖を「1」とした時の甘み度は、
・ブドウ糖:0.6〜0.7
・果糖:1.2〜1.5
なので、果糖が主成分のリンゴと果糖とブドウ糖が半々のブドウ。
糖度だけで比較しても「甘さ」の比較はできないそうです。
つまり、 糖度は、同一種類の物質でしか比較してはいけない と!
「このミニトマトは、イチゴくらい甘い」
という表現を使ってはいけないのですね〜
ただ、TVなどの取材を受けると「比較表現をしたがることは事実です」とご担当者様。
そういう相対表があったら、 たしかにわかりやすいですものね〜
いつか主観的実験をしたいなぁ…
ここでもう一つ、甘さに対する疑問が…
そう「糖酸度」です!
野菜や果物のおいしさの決め手は、 糖酸比のバランスですものね〜
アタゴ製品には、もちろん糖酸度計もこんなにありましたー
これらで、一番おいしい糖酸度を測って、 市場にでてきているのですね!
この糖酸度計を使って、
“ 糖酸度何度から、人は甘くておいしいと感じるのか ”
そんな実験結果もあるそうです。
いつか野菜オタクNOTEでもやってみたいなぁ…
まとめ
とても興味深いお話をたくさん聞きました!
私が野菜ソムリエとして、 糖度計について知っておきたいこと!
1. 糖度計は、溶液中の濃度を測定している
2. 野菜・果物に関しては、濃度=糖度なので、数値が高いものを甘いと言ってもよい
3. 物質ごとに成分量が違うので、違う種類の野菜・果物の糖度を比較することはできない
はぁ〜本当に勉強になりました!!!
ポケット糖度・濃度計 は、
「濃度を直読したい」 「携帯電話のように持ち運びたい」
というニーズに合わせて開発されたそう。
そんな、株式会社アタゴさんに拍手です!
屋外でも測定できる「外光誤測定防止機能」
暗い場所でも数値が読める「バックライト機能」
と至れり尽くせり!
料理教室を主宰している私としては、
「同じ味を再現したい!」 「塩分管理をしたい!」
そんな意味でも、 個人的に糖度・濃度計が猛烈に欲しくなりました!!!!!
野菜オタクNOTE読者のために、 たくさんの知識を教えて下さったご担当者様!
本当にありがとうございました!
今回の取材中に、 次なる実験のテーマがいくつも思い浮かんだ私。
これからも色々な検証を発表していくので、 次回の食オタNOTEもお楽しみに!!!!!