食オタ|食の資格者コミュニティ

ほうれん草の茹で汁でシミ抜きが出来るってホント?おばあちゃんの知恵袋を検証!

昔からの「言い伝え」って
実は、理にかなっていたり、
食材やモノをとても大切にしていたり。

そういう精神っていいですよね♪

「キャベツ帽子で熱冷まし」とかね。

意外にも、気持ちいぃ~~♪(笑)

こういうのって、いわゆる「おばぁちゃんの知恵袋」。

でも実際のところどうなんだろう…?

半信半疑なものを徹底的に調べる!実証する!
これこそ、食オタクの使命だ!!

昔からの言い伝え、いわゆる「おばあちゃんの知恵袋」。

野菜にまつわるものって、結構たくさんあるんですよ~!

みなさんは、いくつ知ってますか?

「ネギ湿布」っ!!
子供のころ実際にやってた~!

効果があったのか、記憶にないけど…
「ネギさん!どうか治して~!!」
と思ったのは覚えてます。

他は、やったことないなぁ。
どの知恵袋も気になるけど…


第1弾実証は、これに決定!

「ほうれん草の茹で汁でシミ抜き」

ほうれん草のゆで汁で、シミ抜きができるって本当なの!?

実証実験1:ほうれん草の茹で汁でシミ抜き


ほうれん草の茹で汁で、洋服やカーペットについてしまったシミがとれるらしいのですが…

ほうれん草の茹で汁で???

選んでおいて、私が一番半信半疑…。

まずは試してみましょう!

step1ほうれん草の茹で汁をつくる

ほうれん草の茹で汁これを作っていきましょう!

1、ホウレンソウと水を用意

ほうれん草100gと200㏄の水を用意します!


※他の野菜でも比較実験したいので「倍量の水で茹でる」を基準にします

2、茹でる

沸騰したお湯で1分間茹でます。


鍋に入りやすいように半分に切って
グツグツ~♪

3.煮汁を取り出す

ボウルに煮汁が入るように
ゆでたホウレン草をザルにあけます。


煮汁の完成!!

煮汁をつくるってなんだか
新鮮な体験だわ。(笑)

step2試験用シミをつくる


洋服やカーペットにつくことが多いシミ
4種類を用意しました!

あぁ~、どれも想像しただけで
ゾッとするシミの数々…。

綿棒につけて白い布に塗ってきます。

醤油やコーヒーは、しみ込んでいく~。

さて、これで「ほうれん草の茹で汁」と「試験用のシミ」の準備が整いました!

step3シミをを落としてみよう

さっそく、このシミたちをほうれん草の煮汁で落としていきます!

布の下には、キッチンペーパー。

これ結構、大事っ!!

シミを吸い取ってくれるから落ちやすくなりますよ。



茹で汁を含ませたペーパーで叩いていきます。

トントントントン~♪

しっかり煮汁を染み込ませて叩くのがポイント!

4つともよーーーーく
よーーーーく叩きました!

すると…どうでしょう!!!


醤油のシミ、おちてるーーー!

コーヒーやケチャップのシミも薄くなってる!

すごーーーい!!!!

「ほうれん草の茹で汁でシミ抜きができる」は、効果に期待できるのでは??


え??
「このシミ水道水でも落ちるんじゃないの?」

そんな声が聞こえてきそうですね…。
わたしも、やりながら思いましたよ。

ちゃーーんと水道水でも
やってみましたよ!

水道水で落とした結果がコチラ
  ↓↓↓

確かに、水道水でも醤油やコーヒーのシミは
薄くなってます!

でもよく見て!見て見て!!

並べてみると、落ち具合に違いが!!


特に、醤油とケチャップのシミに
大きく差が出てる――!

やっぱり水洗いよりも
ほうれん草の茹で汁を使った方が
シミは落ちる!

内心ホッとしました。汗

ところで、落ちているシミと落ちていないシミがあるけど
違いは何なのでしょう?

ここでシミについてもお勉強♪

◆シミの種類について


「シミ」とひとことで言っても種類があり、性質が違うんです。

今回は一般的な4つを解説。

・水溶性のシミ

水に溶ける性質をもつシミ↓


醤油
コーヒー・果汁・お茶そして意外にも、ケチャップも!

・油溶性のシミ

油に溶ける性質をもつシミ↓


チョコレート・バター・口紅など

・不溶性のシミ

水にも油にも溶けない性質をもつシミ

泥・サビ・接着剤など

・混合性のシミ

水溶性と油溶性の両方が混ざっているシミ↓


マヨネーズ・ドレッシング・アイスクリームなど

ふむふむ。

ということは…
今回用意したシミを分類すると…

種類分類
醤油のシミ水溶性のシミ
コーヒーのシミ水溶性のシミ
ケチャップのシミ水溶性のシミ
口紅のシミ油溶性のシミ

ほうれん草の茹で汁で
落ちた(薄くなった)シミは
全て「水溶性のシミ」だったのね!

でも、待って…
なんで水溶性のシミが落ちたの???

ほうれん草の何が作用したのだろう…?

◆シミ抜きができる理由


ほうれん草の茹で汁で、なぜシミ抜きができるのか?

その答えは、ほうれん草に含まれる「シュウ酸」に関係がありそうです!

えぐみの原因でもある「シュウ酸」。

ほうれん草を食べるときには
やや厄介な存在ですが…

すごいパワー!!

ほうれん草に含まれる「シュウ酸」は
茹でると、茹で汁に溶けでやすい性質。

ホウレンソウの茹で汁には、還元漂白作用のあるシュウ酸がたっっぷり含まれていたわけか!!

それで、ほうれん草の茹で汁でシミ抜きができたんだ!

なるほどー!スッキリ―ー♪

ならば、他の野菜の茹で汁だとどうなんだろう…??

シミ抜きは、できるのかな?

実証実験2:ほかの野菜でシミ抜きできるか?


茹で汁って、いつもは捨てちゃうから
他の野菜でもシミ抜き出来たらいいな♪

◆シミ抜きにチャレンジする野菜


まず最初に浮かんだのは、これ。
ほうれん草の中でもシュウ酸が少ない…

赤軸ほうれん草


生でも食べれるほど「シュウ酸」が少ない品種。

本当にほうれん草の「シュウ酸」がシミ抜きに作用してるんだったら、赤軸ほうれん草の茹で汁では落ちないのでは??

あまり知られていないけど意外とシュウ酸が多く含まれる野菜。

キャベツ

ほうれん草は、色が濃い方がシュウ酸が多いと言われてるから、
キャベツも色の濃い外葉をチョイス!

シュウ酸を含む野菜で上位に出てくる

小松菜

シュウ酸含有量は
ほうれん草と比べると1/10以下だけど
シミ抜きには効果があったらいいなぁ。

シミ抜きに挑戦する野菜
・赤軸ほうれん草  

・キャベツ
・小松菜


この3種類の野菜でシミ抜きにチャレンジしてみます!!

茹で汁でシミを落としてみよう

ほうれん草と同じ要領で茹でて煮汁をつくってみました~。


赤軸ほうれん草の茹で汁がピンクでキレイーーー♪




気になる結果は…

・赤軸ほうれん草

うーーーん。
綺麗に落ちてるとは言えないかな。

ほうれん草と比べると…


落ち具合が弱いよね…。

割と落ちやすい醤油やコーヒーのシミも落ち切れていないかんじ。


やっぱり「シュウ酸」の少ない
赤軸ほうれん草では落ちにくい!

・キャベツ


ありゃ、全然落ちてない…。

醤油やコーヒーのシミもぼやけただけで
シミのフチがしっかり残っちゃってる。

・小松菜

こちらも、キャベツ同様落ちていないですね…。

野菜のシュウ酸含有量の違いでこれだけ差が出た!

ってことは、
シミ抜きに「シュウ酸」が関係している
と、実証にもなりました!!

まとめ

野菜の茹で汁VSシミの結果

落ち具合をまとめてみます。

◎…しっかり落ちている
〇…落ちているが少し残っている
△…やや薄くなった
×…ほぼ変化なし

結論

「ほうれん草の茹で汁でシミ抜きは出来る!」

ただし、水溶性のシミに有効!!

完全に落ち切れたのは醤油だけでしたが
水洗いよりは、確実に効果がありました。

●シミ抜きができる理由

ほうれん草に含まれる「シュウ酸」は、還元漂白作用がある。

茹でたことでシュウ酸が茹で汁に溶け出るため、茹で汁でシミ抜きができた。


茹で汁だけでシミが完全に
落ちるわけではなさそうだけど
応急処置にはオススメです!

今まで捨ててごめんね。

洋服やカーペットに気になるシミを見つけたら
ほうれん草を買いに行こう!!

最近のほうれん草はアクが少なく
食べやすく品種改良されています。

昔のほうれん草は、
もっとシュウ酸が強かったんだろうな~。

もっとシミが落ちたのかな?

「おばぁちゃんの知恵袋実証シリーズ」
またやってみたいと思います。

ではでは、
次回の食オタノートもお楽しみに♪