私たちが日ごろよく食べるお肉は
牛肉、豚肉、鶏肉。
でも最近、「ダチョウ肉」が
注目されているそうなんです!!
どんなお肉なんでしょうか?
今回は「ダチョウ肉」の謎をひも解いていきましょう♪
ダチョウとは?
ダチョウは世界最大の鳥!
世界で最も大きい鳥。
でも…鳥でありながら飛べない。
ダチョウの生産者は、毎年誰かは蹴られて骨折しているとのこと!
飛べない → 脚が発達
キック力が凄いらしい…。
食肉としてのダチョウの歴史
ダチョウ肉はもともと南アフリカ共和国で飼育、生産されていました。30年ほど前に南アフリカからのダチョウ輸出が可能になり、世界に広まりました。
日本で食肉としての生育が始まったのもここ20年ほどで、高たんぱく・低脂肪で新しい赤肉として健康志向の方から広まりを見せつつあります。
オーストリッチはダチョウのこと
財布やバッグなどの
皮革製品「オーストリッチ」。
オーストリッチ=ダチョウの皮
オーストリッチと聞くと、
上品でエレガンスな一級品がイメージされる♪
では、お肉はどうなんでしょうか?
ダチョウ肉ってどんな肉?
ダチョウ肉の4つの特徴
ダチョウ肉のおもな特徴は4つ!
① クセのない赤身
ダチョウは世界で最大の鳥。
つまり「鶏肉」!
鶏なのですが、お肉はキレイな赤身で、
馬肉に近いような感じ。
脂身が少なく、脂肪分は100g中でも1.5g程度。
あっさりとしていて、クセがないんです!
② 栄養豊富
牛、豚、鶏と比べてみても、
ダチョウ肉はタンパク質が豊富!
さらに鉄分はレバー並み。
亜鉛やビタミンB1、B2も多く含まれています。
また、コレステロール値も低めです。
③ ヘルシー
カロリーも低い!
牛もも肉と比べると、
およそ半分以下のエネルギー量。
脂肪燃焼を促す働きを持つ成分、Lカルニチンも含まれます。
④ 環境に優しい
ダチョウは、少ないエサで早く大きく育ちます。
環境に負荷をかけない「オルタナフード」としても注目を集めています。
※必要なエサは牛の約1/4、豚の約1/2。なんと、半年程度で2m以上に育つそう。しかも、穀物をあまり必要としないので、穀物生産に必要な水や土地を削減できるんですね。
ダチョウ伝道師に聞いてみた!
茨城県でダチョウを飼育されている
クイーンズオーストリッチ&ジビエさん。
その創業者にしてダチョウの伝道師!
加藤貴之さんに教えていただきました。
田窪
鶏肉?ですよね??
加藤さん
でも食べてみると牛フィレのような、馬肉のような感じです。赤身肉ならではの上品な旨味がありますよ~
田窪
…臭みはないんでしょうか?
加藤さん
田窪
ダチョウって足が長くて大きいけれどどんな部位が食べられるんですか?
ダチョウ肉の部位を調査!
そうして加藤さんに、ダチョウ肉の部位について教えていただきました。
他にも、レバーやハツや砂肝も
食べられるそうですよ♪
あと世界最大の卵も!!!
ダチョウ肉の食べ方研究
ダチョウのお肉って、
どう調理すれば良いんでしょうか?
加藤さんのダチョウ牧場から、
「フィレ肉」を取り寄せてみました♪
冷凍クール便で到着!
新聞紙に丁寧にくるまれた
ダチョウフィレ肉300g×2袋♪
ダチョウ肉の解凍方法
こちらがダチョウのフィレ肉。
カチカチに冷凍されています!
大きさはひとつ縦14㎝、横10㎝
といったところ。
今回は、冷蔵庫解凍で♪
一晩冷蔵庫に置いたものがコチラ!
少しドリップが出ていますね。
※ドリップは拭き取りましょう!
お肉を焼くときは「室温に戻す」のがポイント♪冷たいお肉を急に加熱すると、硬くなってしまいます。
ダチョウ肉の見た目
本当にキレイな赤身肉!
確かに、脂身はほとんどありません。
鳥肉には思えないですよね!
知らずに見たら、馬肉か、
牛肉の赤身?マグロのサシ…?!
断面もきめ細かくて美しいです!
臭いは…
獣臭もまったくないですね!
ダチョウがレアで食べられる理由
ダチョウ肉はレアでも食べられるとのこと。
でも、気になるのは「加熱処理」について。
【食品衛生法の加熱殺菌基準】
牛肉、牛内臓、鶏肉、野生肉は、75℃1分間以上の加熱をすること
WHY?
ダチョウは体がとても大きく、脚が長い動物。地面から胴体が離れているため、体に糞尿などが付きにくく汚染の恐れが少ないのだとか。また、加藤さんの牧場では、さばき方も内臓を先に出すなど注意を払っており、大腸菌やカンピロバクターなど、定期の菌検査でいつも陰性になっている、とのこと。
原産国のアフリカでは、
カルパッチョで食べられるほど!
日本では生食用の肉は法律上の規定があり
新しい家畜であるダチョウはまだ対象外。
でも、赤身肉なので焼きすぎると
固くなってしまいます!!
レアやミディアムレアがよさそう♪
赤身の旨みややわらかさを
味わうのが良さそうですね!
ダチョウ肉の調理方法は?
ダチョウ肉の調理は、
そんなに難しくない!
基本、牛の赤身と同じ。
【試してみる調理方法】
① 焼肉
② ステーキ
③ たたき
④ 炒め物
今回はこの4つの調理方法を
試してみたいと思います!
①焼肉
薄切りにして、火の通り方による
味わいの違いを試してみましょう!
フライパンに軽く油をひき、
軽く塩こしょうをしてサッと焼きます。
※赤身肉なので、テフロン製のフライパンでも油をひいた方が上手く焼けそうです
焼けましたー!!
見るからにやわらかそう!
食べてみると…
クセがまったくない!!
赤身の旨みがしっかり♪
これはおいしい~~!!!
さっきよりも少し長めに焼いてみました!
焼き締まったので硬く…。
が!弾力があって
噛むほどにおいしいぞ!!
レア | よく焼く |
柔らかくジューシー! 赤身の旨みがしっかり | 弾力が出る かみしめると旨みが! |
★あまり焼きすぎると身が締まって固くなってしまいます!このくらいの薄切り肉なら、表面に焼き色が付くくらいから食べられますよ!
②ステーキ
ダチョウステーキを焼きましょう!
加藤さんに教わった方法で、
どれぐらいのレアになるか試してみます♪
火加減はずっと中火。
片面2分、
ひっくり返して1分半。
ちょっと塊大きかったかな…汗
ということで、私は
側面もしっかり焼き目をつけました。
POINT
焼いた後はフライパンからおろして肉を休ませて、全体に余熱が伝わるようにします。5分ほどホイルで包んでおきましょう!
ステーキが焼き上がりました♪
カットしてみると…
おぉ~!
キレイなグラデーションになっています!
片面2分+片面1分半+側面1分半の
焼き上がり具合です!
※ずっと中火
※焼き後ホイルにくるんで5分休憩
メディアムレアというよりレアですね!
食べてみると…
外側の焼きの香ばしさと、
赤身の濃い旨み!!
脂身がないのでしつこさがない!
最後までさっぱり食べられる♪
牛の赤身肉よりヘルシーな感じです♪
ソースは?
今回はフライパンに残った肉汁にバルサミコ酢を煮詰めて食べたのですが、洋風でも和風でもなんでも合いそうです!
③ダチョウ肉のタタキ
続いてはタタキ。
まずはステーキと同じように
表面に焼き目をつけます!
中火で片面2分焼いて、ひっくり返して1分半。
粗熱を取ったら冷蔵庫へ。
玉ねぎスライスを一緒に盛って、
ダチョウ肉のたたき完成♪
お肉を冷やしたことで、
より旨みがはっきり感じられるように!
わさび醤油とにんにく醤油
食べ比べしてみましょう!
わさび醤油 | にんにく醤油 |
さっぱり! 旨みがしっかり! タマネギとサラダ感覚 | 馬刺しのような感覚 もりもり食べられる お酒が進む! |
ほかにも甘タレやゴマ油など
いろんな食べ比べをしても良さそう♪
④オイスターソース炒め
にんにくなどの香味野菜が合うのなら、
中華炒めも良いのでは…?!
ダチョウ肉でオイスターソース炒めに挑戦。
仕上がりは…
牛肉よりあっさりとした味わい!
でもダチョウ肉の旨味が強いので
食べ応えたっぷり♪
これは、ごはんにも合う!!
ダチョウ肉はクセがなく旨みも強いので、いろんな料理に使えそうです!!
初めての、ダチョウ肉。
「美味しい!」「全然臭くない、びっくり!」
と家族にも大好評♪
600gをペロリと食べ切ってしまいました!
牛肉の赤身と同じ感じで調理できます!
硬くなりすぎないように、
火加減だけ注意です♪
エコでヘルシーな赤身肉、
私も病みつきになりそうです♪
この記事に登場する食材