ナスの旬は、初夏~秋にかけて。
近年いろんな色・形のナスが、
出回っていますよね♪
ナスの種類について調べてみましょう!
そもそもナスとは?
炒めもの、焼きもの、揚げもの、
漬物、味噌汁、何でも美味しいナス!
植物学上の分類 ナス科
旬 初夏~初秋
ナスの歴史とことわざ
約1200年前の奈良時代。
インドを起源とするナスは、中国から日本へ渡ってきました。
今でも、ナスに関することわざが多く残っていたり、各地方でその土地特有の茄子が育てられています。それは、古くから日本で愛されてきた証拠。
「秋茄子は嫁に食わすな」
A 秋ナスは美味しいから
嫁に食べさせるのはもったいない
B ナスは体を冷やすから
嫁の体のために食べさせない方がいい
※右上の「答」を押して正解をチェック
答え 両方正解!
「瓜のツルにナスビはならぬ」
A 蛙の子は蛙
B 海老で鯛を釣る
※右上の「答」を押して正解をチェック
答え A
「海老で鯛を釣る」は、高価な鯛を安い海老で釣るということに例えて、ほんの少しの労力や投資で大きな利益や収穫を得ること
茄子がかわいそうな語源
A 天狗の鼻のようなコブをつけたナス
B 色つやの褪せたナス
※右上の「答」を押して正解をチェック!
答え B
ナスの保存方法
ナスは低温障害になりやすい野菜です。
新聞紙やペーパーで包み、ポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存します。
保存期間目安:約1週間
ナスは夏野菜?秋野菜?
ナスの旬は、夏!
6月7月くらいの初夏から採れはじめ、 夏の暑い時期を超え、9月くらいまで「秋ナス」と呼ばれる茄子が収穫されます。
※私たちが思い浮かべるような、枯葉が舞い落ちるような晩秋では、気温が低くて生育できないため、秋野菜ではなく夏野菜の方が正しいです。
秋ナスとは?
では、「秋ナス」って何でしょうか?
ナスは暑い時期に成長する野菜。
とは言っても、真夏日が続くと美味しいナスが育たないのです。
<暑すぎるとナスが美味しく育たない理由>
●ナスは育つ時に水分をたくさん必要とします!ナスの水分量は90%以上!成長時に真夏日が続いて水が不足すると、皮が硬くなってしまいます。
●暑すぎるとナスも、実をつける事で精一杯。アミノ酸などの旨味をナスの果肉に充実させるまで至らないのです。
なので、暑い時期には「更新剪定」をします!
更新剪定をした後の、
同じ株で2度目のナスの収穫。
これが「秋ナス」です!!
真夏のナスよりも皮が柔らかくて、実が締まって旨みも充実するので、美味しいナスになります。
ナスの分類
形によるナスの分類
ナスにはいろんな形がありますよね!
形によって、こんな風に分類されます。
中長ナス
長さ12〜15cmの長卵形のなすで、市場で最も流通している
◆品種 / 「千両ナス」で有名
◆調理法 / 漬物や煮物、焼き、炒めなど様々な調理法が可能で使いやすい
長ナス
長さ20〜25cmのナスで、関西や九州、東北などで多く生産される。皮は比較的硬く、果肉は柔らかい
◆品種 / 西日本の「筑陽(ちくよう)」や「黒陽(こくよう)」、 秋田の「河辺長(かわべなが)」、大阪の「大阪長(おおさかなが)」など
◆調理法 / 焼きナスなどに最適
大長ナス
長ナスより長く40〜45cmで細長いナス。長ナス同様、皮が硬く果肉は加熱で柔らかくなる
◆品種 / 「庄屋大長(しょうやおおなが)」「久留米長(くるめなが)」など。ひもなすに「味むらさき」など
◆調理法 / 焼きや煮物向き。ひもなすは、乱切りにして炒め物や揚げ物などに向く
丸ナス
丸い形のナス。皮が柔らかく、果肉が緻密でよくしまっている
◆品種 / 京都「賀茂茄子(かもなす)」や、新潟県「長岡巾着(ながおかきんちゃく)」など
◆調理法 / 田楽や煮物など
小丸ナス・卵型ナス
小さなナスには、丸型の小なす、卵型の小なすなどがあり、各地方での伝統的なナスが多い。皮が柔らかく種が少ないものが多い。
品種 / 山形県の「民田(みんでん)」、新潟県「十全(じゅうぜん)」など
調理法 / まるごと漬物に
米ナス
もともとアメリカや西洋のナスを日本向けに改良したもので、ヘタが緑色。果肉も硬いので煮崩れを起こしにくい
調理法 / 煮物、ステーキなど
ヘタの色で分かる?
米ナスのヘタは緑色ですよね?
海外のナス=緑のヘタ
日本のナス=紫のヘタ
であることが多いんです!
へたが紫であることが多い日本のナスは、 海外から見たら珍しいのかもしれませんね!
色によるナスの分類
ナスの皮の色も様々です。
白ナス
皮が白色のナスで、完熟しても真っ白いまま。日本種と西洋種があり、形も様々。皮が硬く果肉が柔らかい傾向にある。皮が硬い場合はむいて使用することも
品種 / 「味しらかわなす」や、西洋種では「クララ」や「グレーテル」など
調理法 / 加熱調理向きでナスステーキなどに。また皮色を影響させたくない味噌汁やスープなどに
青(緑)ナス
翡翠ナスとも言われる表皮が緑色のナス。地域によっては「白なす」と呼ばれることも。こちらも日本の地方に根付くものと、西洋種があり、基本的に加熱調理向き。皮が硬いが加熱すると果肉がトロッと柔らかくなる。 形や品種はいろいろ。
品種 / 「埼玉青大丸」など
調理法 / 煮物、揚げ物、田楽やステーキ、焼きナスなどに
ゼブラナス
しましまのゼブラ柄が美しいナス。形や大きさは様々な品種がある。皮は硬いが果肉は旨みがあり柔らかいものも多い 。
品種 / 「カプリス」「フェアリーテイル」「リスターダ・デ・ガンディア(京しずく)」「縞むらさき」など
調理法 / ステーキやソテー、パスタ、ラタトゥイユなど、イタリアン系の料理、また揚げ物などに
赤ナスほか
非常に太くて大きい、熊本の「ヒゴムラサキ」 アクが比較的少なく柔らかくジューシー。焼きや煮物に。
ナスの種類と調理方法
ナスの特徴にあった調理法を!
ナスにはそれぞれに特徴があって、その特徴にあった調理をすることで、より美味しく味わうことができます!
例えば、 加熱調理すればトロけるほど美味しい「ゼブラナス」も、 漬物で食べたら皮が硬くてアクが強いかも…。また、刺身のように食べられる「水ナス」を、炒め物したら水っぽい…。
水ナス
長卵形か少し丸型でツヤのある表皮が特徴的。手で握りしぼると水分がしたたり落ちるほどジューシーで、柔らかい果肉と皮のナス。アクが少ないので生食向き。
品種 / 「泉州水茄子(せんしゅうみずなす)」など
調理法 / 生食向きなので、お刺身や浅漬けなどに
どのような特徴なのかを知り、 たくさんのナスを楽しみましょう♪
いろんなナスの品種・種類
- 千両ナス
-
流通量が多い、特に関東圏で主流のなす
- 庄屋大長茄子(しょうやおおなが)
-
実も皮も柔らかくアクの少ないナス。細長く30〜40センチメートル 焼き、炒め、揚げと、油との相性も良く、旨みも強い。
- マー坊ひもなす
-
乱切りにしてマーボーナスなど、炒め物や揚げ物などに向く
- とろナス
-
加熱するととろける食感と濃厚な旨みの青ナス。素揚げやソテーなどの油調理が向く
- 味しらかわなす
-
肉質は緻密でしまっているので、炒め物などにむく白ナス。皮が白いので、脱色して料理の色を濁さないのも特徴。加熱調理向き
- カプリスなす
-
イタリアのゼブラナスの一種。 皮は硬いが、果肉は加熱すると柔らかい。輪切りでじっくりソテーなど
- 揚げてトルコ
-
果肉は緻密で柔らかく、加熱するとねっとりした食感。皮は通常の白ナスよりは柔らかい。ソテー、揚げものなど
- フェアリーテイル
-
小さなゼブラナス。実が締まって旨みと甘みのあるナス。丸ごと揚げたりソテーしたりと油調理や加熱調理がオススメ
- 賀茂茄子
-
京の伝統野菜の丸なす。京漬物ではしば漬けにも使用される。油との相性が良く、田楽などに
- 長岡巾着茄子
-
新潟県の伝統野菜の丸なす。まるごと蒸して、薄切りにして生姜醤油で食べる
- 寺島茄子
-
東京の伝統野菜である江戸東京野菜の一種。実が締まっていて油との相性が良く、ナス本来の味が濃い。揚げものや炒め物に向く
- 小布施丸茄子
-
長野県の伝統野菜。加熱した時のトロっとした食感は絶品。田楽、ソテー、おやきなどに
- 折戸(おりど)茄子
-
徳川家康に献上していたという記録が残る。初夢に見ると縁起がいい「一富士二鷹三茄子」のことわざのナスが、折戸なすのこと。果肉が緻密な丸茄子。原種に近いためトゲが鋭く、ナスらしいコクのある濃厚な味わい。
- ジローナス(ジロナス、JIROナス)
-
ブラジル野菜。皮をむいて水にさらしてアクを抜いてから食べる。苦みや渋みも強いが、後味にほんのりとした甘みがあり、炒めなど加熱調理向き。日本では群馬県邑楽郡大泉町辺りで在日ブラジル人向けに生産されている
- ばってんなす
-
JA熊本うきのオリジナル品種で小ぶりなナス。水茄子系統の新品種で、特に糖度が高くて甘いのが特徴。水分も多く柔らかいので、生のままでも食べられる