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【見学体験】コーヒー焙煎工場見学に行ってきました!(グリーンサービス/千葉県)

コロナ禍でおうち時間が増えて、「自分でコーヒーを淹れる機会が増えた」という方も多いんじゃないでしょうか。

でも、コーヒー豆ってどう作られているの?
どうやって焙煎されているの?
……知りたい!!

ということで。
コーヒー豆の焙煎工場に、見学に行ってきました♪
 

コーヒー豆の焙煎工場へ

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編集長 藤田
コーヒー大好き♡でも、今はカフェインもちょっと気にする野菜ソムリエです。コーヒーも果物も「香り」を重視!なので、コーヒーは真夏でもホット派。週末はカフェ巡りしてます♪

さぁ、コーヒー焙煎工場に到着~♪
見学させていただくのは、こちら!

千葉県八街市にあるグリーンサービスさんです。

 

コーヒーの焙煎工場って、初体験!!!

中に入ると、カフェのようなお洒落な空間が…♡

”クラシフィカドール”の工場長

  
こちらが工場長の鈴木さん
本日ご案内くださいます!

 

工場長は「クラシフィカドール」と言う、なんだかすごい資格所持者。
日本語で言うと「コーヒー豆の鑑定士」の意味。

コーヒーに魅せられ、産地ブラジルで研修して資格も取得されたんですって!

 

コーヒー産地の知識

 
初めに、コーヒー豆がどのように作られているか?
VTRを見ながら教えていただきます!

 
コーヒー豆って、そう。
本当は「豆」ではなく、コーヒーの木の実の中の「種」

コーヒーっていろんな産地名で呼ばれますが、
品種は「アラビカ種」「ロブスタ種」の主に2種なんですね!

 
栽培・収穫・出荷までの工程は、産地によって様々。
インドネシアは、コーヒーチェリー(赤くなったコーヒーの木の実)を手摘みなんですって!

1粒のコーヒー豆に、こんなに手がかかっているとは…驚き!

コーヒーって、知らないこと多いなー!!

 

カップテスト実演

 
カップテストの様子も見せていただきました!

「カップテスト」とは、コーヒーを口に含んでコーヒー豆の品質を鑑定すること

のほか、臭い(香り)触覚などを確認します。
「カッピング」とも言いますね!

 
こんな風に1種の豆で、
5カップ用意して行うそうですよー!

 
産地でももちろん厳しいカップテストクリア後に、日本に入荷していますが、その後1粒でもカビたり異常が発生すると、全てに影響が出るそう。

なので工場に入荷前にも、再度カップテストをしてチェックするのだそうです!
 

 
正式に入荷する前にサンプルを少量送ってもらい、それをカップテスト。
そのロットが大丈夫なら入荷する…という流れ。

原則、生豆の返品はないとのことで、工場の品質基準を満たしているかの確認なんだそうですよ~。

コーヒー焙煎工場の中を見学

 
コーヒーの知識が深められたところで
いよいよ焙煎工場の中へ!!!

 
私も白衣に身を包み(笑)…いざ潜入!!

 

麻袋で輸入されるコーヒー生豆

 
もう入口から、コーヒーのいい香りが漂う~♡

 

コーヒーの香りを深呼吸しながら進んでいくと…

積み上げられた麻袋が見えてきました
各産地から届けられたものですね!

 
コーヒーは、まだ焙煎されていない「生豆」の状態で、こんな麻袋に入れられて輸入されます。

「生豆」と言っても、流通ができるよう干して乾燥されています。

<産地>コーヒーチェリーを収穫
     ↓
<産地>種子を取り出して選別
     ↓
<産地>流通できるよう干して乾燥
     ↓
<輸入>生豆の状態で日本に入荷
     ↓
<日本>焙煎されてコーヒー豆の完成

  

工場長が手に持っているのが「刺し」
麻袋に刺すと、生豆を少量取り出せるんです。

 

麻袋から3種類の生豆を取り出してくれました。

産地によって大きさ・色・乾燥具合も違う!
状態を見ながら、微妙に焙煎具合も変えてるんですねー!

 

コーヒー生豆をブレンドするタンク(サイロ)

 
この生豆が入った麻袋、1袋60kg!!

重いのでこういった機械(アームリフター)に挟んで、持ち上げます。

 

まずはこの大きなタンクにへ、生豆を投入。
「サイロ」と言うそうです!

薄緑色のタンク(サイロ)に1~12の番号がついているのが、見えるかな?

 
中は12部屋に分かれていて、産地・種類ごとに入れられるそう。

その12の部屋から、それぞれ決められた分量が下に落ちていき、ブレンドされるというわけです!

 
そう。
豆をブレンドしているのはこの段階。

 

1つの部屋に1.2トンまで入るんですって。
…1部屋、あの麻袋が20袋分ですね!

ということは、サイロには最大で14.4トンのコーヒー生豆が入るってことですね!
(コーヒー何杯分だろう!?)

 

  

焙煎機へコーヒー生豆を投入

 
次に、焙煎機へ。
奥に見える銀色のドラムの中に、生豆が入れられます。

ドラムの中が回って、下から熱を入れて炒られるそうですよー。

 
120kg釜で、1回に焙煎する量は120kg
20分くらいかけて焙煎されます。

生豆120kgを投入して、約100kgのコーヒー豆が出来上がります。
そっか、焼くと水分などが抜けるんですね!

それをさらに挽き豆にすると、ロスが出て、粉の出来上がりは約80kg程になるそう。
 

 

焙煎窯の小さな窓からコーヒー豆を取り出し、
焙煎具合を見本と見比べてチェックしていますね。

 
機械だけに頼らず、
人の目でもしっかり見比べて確認されているんですね!

 

焙煎されたコーヒー豆のできあがり

 
さぁ、焙煎が終わったようです!

いよいよコーヒー豆が出てきますよー!!

 
おぉ~!!
(一同歓声!)

やわらか~い熱気に体が包まれて…
そして、コーヒーのいい香り~♡

取り出されたコーヒー豆はすぐにグルグルと回され、冷まされます。

 

これぞ、THE・焙煎の風景ですよね~♪

いつも見ているコーヒー豆より、なんかキラキラ輝いて見える!
美しい~♡

 

焙煎したてを袋詰め

 
豆のまま販売される場合は、すぐに袋詰め。
↓袋詰め機械

 

「コーヒー豆は、焙煎したてが美味しい!」
と工場長。

空気に触れると酸化してしまうんですよね。
選べるのなら本当は、焙煎鮮度の高い豆のままを買いたい。

 

コーヒーを挽き豆に

 
でも私達、
挽いてある豆が便利なのも現実ですよね~。

こちらが豆を挽く機械です。
家庭用とレベルが違う!(当たり前!)

 
挽き豆は、大きな袋に入れられ…
チェーンで釣り上げられて、投入口へ。

 
工場内の上を通って…
お隣の別室に送られていきます。

 

挽いたコーヒー豆を袋詰め

 
こちらがパッキングの部屋。

挽き豆が袋詰めされていきます。

 
中央のゲートで異物混入・重量過不足をチェック。
NGな袋は、左右にはじかれるんだそう。

  

ここでちょっと疑問が…。

コーヒー豆って酸化に弱いはず。
なのに、袋に空気が入っているように見えるのですが??

 
これは空気ではなく、
「窒素」が充填されているんだそうです!!

酸化は空気中の「酸素」によって起こるもの。
なので空気を抜いて、かわりに窒素を充填することで、酸化を抑えられるんだそうですよ!

なるほど~。

 

出荷

 
袋詰めされたコーヒーは、出荷場へ。
検品され、段ボールに詰められます。

 
コーヒーは、こうして皆さんの手元に届けられているんですね~!!

コーヒーの知識を深めよう

焙煎したての香りはどっち?

 
さて、工場をまわったあと…
工場長からの、香り当てクイズ!!

「どちらが焙煎したてのコーヒー(挽き豆)でしょう?!」

 
香りを嗅いでみると…
う~む。

片方は深くて重い香り。
片方はいつものコーヒー?こっち、嗅ぎ慣れてる。

嗅ぎ慣れている方は、焙煎鮮度の落ちたコーヒーでした!

 
焙煎鮮度が落ちたコーヒーを「コーヒーの香り」と認識している人が多いそう。

やっぱり、本物を知らないとなぁ…。

 

袋がパンパンのコーヒー豆って?

 
下の写真は、昨日焙煎したコーヒー豆ですが…

え?なんで?…袋がパンパン!!
1日でもう酸化しちゃったのでしょうか?

 

いえいえ、実はこれこそ!
焙煎したての豆を袋に詰めた証拠なんですって!!

なぜ?
焙煎したてのコーヒー豆は、豆が呼吸をするように炭酸ガス(香り)を出しています。その炭酸ガスが、破裂させるほどパンパンに袋を膨らませます。焙煎後に時間を置けば、炭酸ガスの発生はなくなっていきます。

 

袋が破裂しないように、焙煎したての豆をパッケージするときは、中の空気を逃がす加工が施されているんですって!(袋にシールのようなものが貼ってあります)

 
ただし。
焙煎後、日にちを置いてから詰めれば、袋はパンパンにならないんだそう。

へぇ~~~!
知らなかった!!

今度からコーヒー豆を選ぶ基準にします!!!

 

コーヒーの木

 
そうそう。
工場の入口にはコーヒーの木が育てられていました!

まだ小さいですが、こんな木です!

 

いつでも日なたに移動できるように、カートに載せられていますね♪

コーヒーの木は赤道付近の国々で栽培されるもの。
寒さは苦手なんですね~!

暑さにはかなり強いのですが、強い直射日光は苦手
コーヒーの産地でも「シェードツリー」と言って、一緒に高い木を植えて、影を作って栽培されるそうです。

<コーヒーの木雑学>
観葉植物でもたまにコーヒーの木、売っていますよね。上手に育てればコーヒーチェリーが実るそうですよ♪ジャスミンのような白い花が咲くとのこと。雄雌は無いそうなので、1本でOK。みなさんも挑戦してみては?!
※焙煎した豆や生豆からは育ちませんので、市販の苗木から育ててくださいね。

 

コーヒーは焙煎したてに限る!

 
最後に、焙煎したてのコーヒーを淹れていただきました♪


うーん♡
美味しいー!

また知識を知って飲むと、全然違いますね!!
格別に1杯のコーヒーが愛しくなる♡

 
ちなみにこちらには、お砂糖もミルクも置いていません!

焙煎したてのコーヒーの味を感じてほしいとのこと。

 

今回は本当に貴重な経験をさせていただきました。
グリーンサービスの皆さん、ご案内ありがとうございました!!


お土産もたくさん頂いて、
グリーンサービスさんの焙煎したてのコーヒーを毎日楽しんでいます♪

香りと深い味わいに癒される~♡

 

焙煎工場を見学させていただいて、私もよりコーヒー愛が増しました♡

おうち時間が増えたからこそ、くつろぎ時間もこだわって楽しめたら良いですよね♪
1杯のコーヒーに感謝を込めて♡

 

みなさんも機会があったら、ぜひコーヒー焙煎工場見学に出かけてみてくださいね!
 

Writing/Kumiko Fujita  Photos/Maho Sasaki

 

▼見学させていただいた工場
グリーンサービス千葉工場様
※見学の企画は、企業・団体様にてこちらよりお問い合わせ下さい。個人での見学は受け付けておりません。
※FRESH BREW®は、エームサービス株式会社の登録商標です。

食オタライタープロフィール

藤田久美子
[保有資格]
野菜ソムリエ、健康経営アドバイザー、健康マスターエキスパートほか

[略歴]
1981 茨城県常陸大宮市出身
2003 昭和女子大学 文学部日本文学科 卒業
2003 小学校教諭として教壇に立つ
2013 野菜ソムリエ資格取得
2015 ベジフルデザイン株式会社創業
食の資格者たちを束ねる事業を行う
2016 野菜ソムリエとして日本一に!
第5回野菜ソムリエアワードジュニア野菜ソムリエ部門金賞
2016 農経新聞社ライターとしても活動開始
2017 株式会社VACAVOへジョイン
2020 同社取締役に

[好きなこと]
野菜果物、アニメ、アニソンを歌う

[最近ハマっていること]
和菓子の練り切り作り♪

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食オタパワーで、食べるをつなぎたい!
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